まぶたの便秘!タピオカサインに要注意

目薬で解決しない油分不足タイプがあるのをご存知ですか?

実は、そのようなタイプのドライアイは目の機能にも影響を与えてしまいます。ただのドライアイだと思ってたら、実は違うかも!?

今回は、まぶたにある「マイボーム腺の役割」と「タピオカサイン」について解説します。目からのSOSに気づいて、早めに対処することが大切です。

マイボーム腺の役割とタピオカサイン

涙の油分が足りないタイプのドライアイは「マイボーム腺」と呼ばれる、脂質を分泌する器官が詰まることで起こります。マイボーム腺は、上まぶたの裏側に25~30本、下まぶたの裏側に20~25本あります。

本来、まばたきをするたびにまつ毛の生え際にある出口(開口部)から、油分が分泌され、目の表面にバリアを作り、涙の蒸発を防いでいます

しかし、開口部が何らかの原因で詰まると、油分が出なくなり便秘のような状態が起こります。油分は固くなって詰まりを起こし透明から白色に、白色から黄色になって、まるでタピオカのよう。これが「タピオカサイン」です。

マイボーム腺が詰まる理由

主に3つの要因が影響して詰まっていくといわれています。

  1. 外的環境…風、温度、湿度、ホコリ、PM2.5、花粉、ダニなど
  2. 目に原因がある…目の炎症、傷がつく、まばたき不足など
  3. 全身の状態…運動不足、食事、睡眠不足など
詰まりがひどくなると治療が必要に

マイボーム腺の詰まりを放置すると、その働きが低下していき、ドライアイの症状とともにまぶたにも症状が現れます。

まぶたが熱くて重い、ものもらいができやすい、充血しやすい、目やにがたまりやすい、まつ毛が汚れやすい、涙目になりやすいなどの症状があることも。眼科でマイボーム腺の状態を調べてもらえるので、定期的な受診も大切です。

マイボーム腺の詰まり予防・改善

温庵法(おんあんぽう)

タオルを体温より少し高い38度を目安に温める。そのタオルをビニール袋に入れるか、乾いたタオルにくるんで目を温める。朝晩の1回ずつ行うのがオススメ♪

リッドハイジーン(眼瞼清拭)

指のはらでくるくるとまぶたの上をすべらすなど、横に向かうようにする。1日2回を目安にして、詰まった油分の排出を促してまぶた周囲の最近を減らす。目元洗浄液を使うか、38度以上のぬるま湯を使うとGOOD◎

まばたきトレーニング

2秒間目を閉じ、軽くまばたきを2回。ぎゅーっと2秒間目を閉じ、バッと目を開いたあとまぶしい目をする。指でキツネの目をして閉じようとする。

1時間に1回がベスト。難しい人はトイレに行くタイミングでチャレンジを◎

マイボーム腺は目にとってとても大切な存在。しっかりとまばたきをしたり温めたりしてきちんと予防、改善していきましょう!

【参考】健康雑誌『若々』2022年12月号