
近年、若返り効果を期待できる成分として、『NMN』が注目を集めています。
正式名称は『ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド』。
聞き慣れない成分ですね。
この記事ではそんなNMNについて、わかりやすく解説します。
どんな成分で、なぜ若返り効果を期待できるのか。取り入れ方やデメリットまで詳しく紹介しているので、ぜひご一読ください!
目次
1. 話題の『NMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド)』とは

若返り効果を期待できると話題になっている『NMN(ニコチンアミド・モノ・ヌクレオチド)』。
そもそもNMNとはどんな成分なのか、具体的にどのような効果を期待できるのか解説します。
1-1. 母乳にも含まれている成分
NMNとは、人間の体内でビタミンB3(ナイアシン)を材料にして作られる成分です。
食品ではブロッコリーやアボカドに含まれるほか、母乳にも含まれています。
しかし、それぞれに含まれるNMNはごく微量。1日に推奨されるNMNの摂取量を満たすためには、ブロッコリーなら約4,000房、アボカドなら約600玉もの量が必要です。
そのため、近年はサプリメントや点滴療法でNMNを取り入れる方法が注目されています。
1-2. アンチエイジング効果が期待できる
NMNには、抗老化(アンチエイジング)効果が期待されています。
NMNは体内に取り入れられると、『NAD+(ニコチンアミド・アデニン・ジヌクレオチド)』という物質に変換されます。
NAD+は体内で生成される物質で、エネルギーを作るための必須材料。さらに、体の老化を抑制する遺伝子に影響を与える物質です。
しかし加齢とともに、体内で作られるNAD+の量は減少。
そこで注目されたのが、NMNの材料であるNAD+を外から取り入れる方法です。
NMNを補給して体内のNAD+の量を増やし、老化を抑制する遺伝子に働きかけることで、老化を遅らせる効果が期待されています。
2. 若返りのカギを握る『サーチュイン遺伝子』と『NMN』

NMNに若返り効果が期待されている理由は、『サーチュイン』と呼ばれる長寿遺伝子を活性化させる働きがあるからです。
この働きに注目して研究をおこなったのが、ワシントン大学の今井眞一郎教授ら。
2016年に発表された論文では、マウスにNMNを飲ませる実験を実施。
その結果、人間の60代相当のマウスであっても
- インスリン感受性が高い(糖質に対してインスリンがよくはたらく)
- 目の網膜の機能が保たれている
- 骨密度が高い
- 免疫細胞が保たれている
など、老化を抑制する効果が確認されたのです。
また同様にマウスを用いた実験では、NMNを10日間飲ませたところ、認知機能を回復させる効果があったとも明らかになっています。
このことから、NMNには人間の老化を抑制する効果が期待されています。
3. 『NMN』の取り入れ方|サプリメント・点滴療法
先述した2016年発表の今井眞一郎教授らによる論文がきっかけで、世界的に注目され始めたNMN。
2024年3月現在、NMNを取り入れる方法には、主にサプリメントと点滴療法の2つの方法があります。
サプリメントは、2020年3月末にNMNが「非医薬品」リストに追加されたことで、国内大手メーカーが数多くの製品を販売しはじめました。
また美容専門クリニックでは、NMNやNAD+の点滴療法もおこなわてれいます。
ただし、点滴で取り入れる場合には、医療機関での十分な説明と体調確認が行われてからとなることを覚えておきましょう。
4. まとめ
NMNはサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)を活性化させることで、若返り効果や健康への効果が期待されている成分です。
人間の体内でも生成される成分ですが、加齢とともに生成量が減少。サプリメントや点滴療法で外から取り入れることで、老化を遅らせる効果が期待できます。
自分にあった方法で上手に取り入れて、瑞々しい美しさを手に入れましょう!
【参考】
今井眞一郎ワシントン大教授が語る「NMN、抗老化効果の真実」|Beyond Health|ビヨンドヘルス: