寝不足で目の調子が悪くなるときがありますか?そのせいで仕事や家事に集中できない!ということさえあるかもしれません。
睡眠不足が続くとドライアイの原因になったり、目が充血したり、眼精疲労を起こすことがあります。睡眠と目には深い関係があるんだとか。
良い睡眠をとるには「光」と上手に付き合うのが効果的。光の性質を利用しながら、質の高い睡眠をとる方法をお伝えします。
睡眠に影響する光を避ける
眠る前にブルーライトを浴びると、睡眠の質が悪くなるという話を聞いたことはありますか?パソコンやスマートフォンの画面にもブルーライトが多いといわれています。
アメリカ眼科学会は、夜間に浴びるブルーライトは人間の体内時計のリズムを妨げ眠りにつくのを難しくしている可能性があると発表し、ブルーライトが睡眠に影響を与えることについての研究が進んでいます。(※1)
ブルーライトを夜に浴びると、入眠を促すメラトニンというホルモンの分泌が抑えられ、睡眠に入るまでの時間が長くなって睡眠の質に影響するのだとか。
「寝る前に電子書籍を読んでいたら目が冴えてしまった」「部屋の明かりをつけたまま寝たら眠りが浅くなった」と感じるのも気のせいではありません。睡眠のクオリティには光が関係しているのです。
2.光の明るさと色合い
光には輝度やコントラストなどの種類があります。中でも「照度」と「色温度」は生体リズムや覚醒度に大きな影響を与えるそうです。(※2)
- 照度…明るさの指標で、単位は lx(ルクス)
- 色温度…光の色合いを表す尺度で、単位はK(ケルビン)。数値が高いとブルーライトを含む青白い光になり、低いと赤みを帯びた暖色系の光に。
就寝前にオススメの明るさ
夜は睡眠を妨げないために、照度100~200 lx程度が目安といわれています。照度100~200 lxというと一般的な店舗の廊下や階段、トイレや洗面所の明るさにあたります。(※3)
睡眠直前は覚醒度を下げるために照度を30lxに落とすのが望ましいようです。地下にある駐車場の通路の照度が30lx程度といわれているので、そこよりもやや薄暗い程度の照明をイメージしてみてください。
また、ブルーライトは避けるようにしましょう。睡眠ホルモンの色温度は低いほうがオススメです。白熱電球やろうそくなどの暖色系の光にしてみてはいかがでしょうか?
真っ暗もダメ?適度な明るさが必要
まぶたを閉じていても入ってくる光によって睡眠の深さが変わるそうです。前出の論文によると照度0.3lx平均睡眠深度が最高になるとのこと。明るすぎるのも要注意です。
暗すぎても深い睡眠を妨げるようなので、足元で点灯するフットライトなどで調節すると良いかもしれません。常夜灯から距離を置くことも大切です。
睡眠を見直してスッキリライフを!
睡眠不足が続くと体の不調にも繋がります。目が疲れているだけ…とあなどってはいけません。日々のパフォーマンスを上げるためにも、光の性質を活用して質の高い睡眠をとれるようにしましょう。まずは自分の睡眠環境や生活スタイルを見直してみてはいかがでしょうか。
【参考】メノコト365
【参考】
※1: No, Blue Light From Your Smartphone Is Not Blinding You
※2:北堂真子著、バイオメカニズム学会誌、Vol.29, No.4, 2005
※3:JIS照度基準