ストレスを感じると繰り返すお腹の不調
それ、身体からのSOS信号かも…過敏性腸症候群の症状や治療法をお伝えします。
脳と腸の関係
ストレスや不安で胃がキリキリと痛むことがありますか?ストレス社会では、そのような経験をしたことがある人が多いでしょう。
ストレスや緊張、不安などを感じたときに腸に痛みが生じ、下痢や便秘を起こす等の症状があるなら、脳がストレス信号を受け取ったことにより起こる腸の不調「過敏性腸症候群(IBS)」である可能性が考えられます。
脳と腸は自律神経系、内分泌系、免疫系の3つの経路を通して、互いに影響を及ぼしています。脳から腸への一方的な情報伝達だけではないのです。
実は、この脳と腸の関係には「自律神経」が大きく関係しています。自律神経には「交感神経」と「副交感神経」の2種類があるのですが、ストレスを感じると「交感神経」が優位になって消化機能が低下するため、食欲の低下や胃もたれを起こしやすくなります。
さらに、交感神経が優位になると腸内フローラ(腸内に棲む細菌群)のバランスが崩れて悪玉菌が優勢になります。また、腸の調子が悪いと脳にストレスがかかるので、悪循環に陥ってしまいます。
過敏性腸症候群(IBS)とは
過敏性腸症候群(IBS)とは、腸に異常はないのに腹痛や腹部の不快感に加えて、下痢や便秘などが起こり、それが慢性的に繰り返される状態のこと。ストレスなどの影響で現代病として急増していると言われています。
以下の症状にあてはまるかチェックしてみてください。
- 通学や通勤中におなかが痛くなる
- 試験や会議などの緊張する場面が近づくとおなかが痛くなる
- 外出中や旅行中におなかが痛くなり、トイレを探すことが多い
症状が起きるかもしれないという不安から、外出するのが怖くなってしまう人も多いようです。命にかかわる病気では無いからと言って、軽く考えてはいけません。
過敏性腸症候群の治療法
治療方法として「生活習慣の改善」と「薬物療法」などがあります。自分でできる対策としてはストレスが原因である可能性が高いため、睡眠不足や過度な疲労などストレスの原因を取り除くことが大切です。
過度な飲酒や香辛料などの刺激物の摂取を控えるなど、腸内環境を整えることも意識しましょう。日常生活に支障がある場合は、早めに医療機関に相談してください。一人で悩まずに、周りに助けを求めることで健やかに過ごせますように。
【参考】あたまナビ