視力って?新学期の健康診断の前に知っておこう

新学期や新生活が始まるこの季節に多くの人が経験する「健康診断」。その中に視力検査があります。しかし、一言で「視力」といっても中身は様々。今回は、そんな視力についてお伝えします。

視力ってなに?

視力とは、私たちの『見える力』を数値化したもの。対象物を、どれだけ細部まで識別できるかの指標です。

ひと言で「視力」といっても種類は様々。メガネを作る前の視力測定では、ありのままの視力を示す「裸眼視力」メガネを着用した際の「矯正視力」の測定が必要です。

ほかにも、近くのものを見る視力「近見視力」や、動いているものを見分ける能力「動体視力」などもあります。

学校の視力検査や、運転免許更新の際には、遠くのものを見る「遠見視力」と、止まったものを見る「静止視力」の両方の検査を行います。

視力検査はどうして必要なの?

視力低下が、そのまま学習や日常生活の不便さに直結したり、重大な事故につながる可能性があるため、学校や免許の更新時に視力検査を実施しています。

また、視力検査には目の病気を発見する役目も。実際に、近視や遠視などの屈折異常がないのに1.0以上の良好な矯正視力が得られず、調べたところ子どもでは心因性の視力障害が見つかったり、成人の場合は円錐角膜などの眼球の病気が見つかったという事例もあります。

どうして視力は落ちるの?

人の目の構造はカメラと似ており、角膜や水晶体はレンズに、網膜はフイルムに相当します。

ものの色や形が光の情報として入り、角膜・水晶体で屈折し、網膜上に光が集まる(焦点が合う)と、画像が映し出され、その情報が脳に伝達され、見えると感じるのです。

毛様体筋という筋肉が水晶体の厚みを変え目のピント調節を行っていますが、これがうまくいかないと網膜上にきちんと光が集まらず画像がぼやけてしまいます。近視や遠視は、本来網膜上で焦点が合うはずの映像が、ずれた場所で焦点を結んでしまうため起こります。

このことが視力低下の原因の多くであると考えられています。

一部を除くと、現在の医療では一度悪くなってしまった「視力」を元に戻すことはできません。目を悪くしないためには、目の健康に役立つ栄養を含んだ食事やサプリメントの摂取、たっぷりの睡眠による休息、さらに暗い場所で読書やゲームをしないことが大切です。

【参考】

メノコト365 『いまさら聞けない視力の話。目がいい、悪いってどうやって決めているの?』