しんどい夏バテに悩んでいませんか?
夏バテの原因には、実は「食生活」が関わっているんです。
さらに夏バテ対策の食事には、旬の食べ物を取り入れることがとても大切!
この記事では、
- 夏バテになる3つの理由
- 夏バテ予防に摂りたい栄養素
- おすすめの旬食材
を紹介します。
旬の食材をおいしく食べて、夏バテ知らずの体を目指しましょう!
目次
1. 夏バテになる3つの理由
そもそも、なぜ私たちは夏バテになるのでしょうか。
その理由は、以下のような「夏に起こりやすい体のトラブル」にあります。
- 自律神経の乱れ
- 胃腸の冷え
- 酸化ストレス
自律神経の乱れは、室内と屋外の気温差やホルモンバランス、生活習慣などが原因で起こります。
胃腸の冷えは冷たいものの食べ過ぎ。
酸化ストレスは、強い紫外線などの影響で体内に活性酸素がたまって細胞がダメージを受け、そのダメージに対抗しきれていない状態のこと。
これらのトラブルが重なると、体が夏の暑さに適応しきれず、体力も回復しづらくなります。
その結果、「疲労感」や「食欲不振」など、いわゆる夏バテの症状があらわれるのです。
2. 夏バテの改善は食事から!摂りたい3つの栄養素
夏バテの原因となる自律神経の乱れや酸化ダメージは、食事のバランスを見直すことで改善されるケースも多くあります。
意識して摂りたい栄養素は、タンパク質とビタミン。
また酸化ダメージを抑えるために、「抗酸化作用がある栄養素」も積極的に摂りたい成分です。
各栄養素のはたらきを、もう少しくわしくお伝えします。
2-1. タンパク質
タンパク質は筋肉だけでなく、自律神経やホルモンの材料にもなる栄養素です。
夏は暑さや発汗、睡眠不足などで、多くの方が無意識にストレスを受けている状態。
ストレスを受けると体内で自律神経やホルモンがたくさん使われ、材料であるタンパク質の消費も普段より多くなります。
そのため、いつも通りの食生活でもタンパク質が不足しやすいのです。
毎食のタンパク質を意識して、肉・魚・卵・大豆製品・乳製品など、さまざまな食品からまんべんなく摂るのがおすすめです。
2-2. ビタミン類
ビタミンのなかでも、夏バテのとき積極的に摂りたいのは、
- ビタミンB群(豚肉、うなぎ、豚・牛・鶏レバー、たらこ、かつお玄米、バナナなど)
- ビタミンA(鶏レバー、豚レバー、うなぎ、にんじん、ほうれん草、小松菜など)
- ビタミンC(赤・黄パプリカ、菜の花、ブロッコリー、いちご、じゃがいもなど)
- ビタミンE(あんこう、うなぎ、モロヘイヤ、赤パプリカ、アーモンド、落花生など)
の4種類です。
ビタミンB群は三大栄養素をエネルギーに変えたり、ホルモンを作ったりするときに欠かせません。
なかでもビタミンB1は、糖質をエネルギーに変えて疲労回復を手助けしてくれるため、夏バテにはぴったり。
ビタミンA・C・Eは、強い抗酸化作用で酸化ストレスを抑えてくれる栄養素です。
3つのビタミンがもつ抗酸化作用には相乗効果があり、一緒に摂ることでより抗酸化作用が高まります。
2-3. ファイトケミカル
第七の栄養素と注目されるファイトケミカルは野菜や果物がもつ色素や香り、苦味、あくなどの総称です。共通の特徴として、抗酸化作用をもちます。
抗酸化成分は活性酸素のはたらきを抑えたり、活性酸素そのものを体から取り除いてくれたりする物質です。
紫外線は、体内の活性酸素が増える大きな原因。
夏は紫外線の量がぐんと増えるため、活性酸素による細胞へのダメージも急増します。
さらに活性酸素は、肌のシミやシワが増える原因にもなるんです。
元気な体ときれいな肌を保つためも、抗酸化物質は積極的に取り入れたい成分ですね。
3. 夏バテにおすすめ!いま食べたい旬の食材5選
ここからは夏が旬の食材のなかで、おすすめの栄養素がたっぷり摂れる食材を5つ紹介します。
3-1. ピーマン、パプリカ
夏の代表食材であるピーマンやパプリカは、レモン以上にビタミンCが豊富な野菜です。
ピーマン100g(およそ2個)には、およそ76mgのビタミンCが含まれています。
レモン果汁は100gに含まれるビタミンCが50mgであることを踏まえると、その豊富さがよくわかりますよね。
またピーマンやパプリカのビタミンCは、ビタミンP(ヘスペリジン)に守られているため、加熱しても壊れにくいという特徴があります。
さらにパプリカは、ピーマンの2倍以上のビタミンCが含まれており、ビタミンAやビタミンEの量も野菜のなかではトップクラス。
もはやスーパーフードといっても過言ではないほど、夏バテ対策にはぴったりの食材です。
3-2. かぼちゃ
夏に多く収穫されるかぼちゃは、ビタミンEと体内でビタミンAとしてはたらくβ-カロテンが多く含まれています。
実の部分はもちろんですが、皮やワタ部分のほうが栄養はたっぷり。
皮付きのまま食べたり、ワタごとミキサーにかけてスープにしたりして、余すことなく栄養をいただきましょう。
3-3. とうもろこし
甘くておいしい夏のとうもろこし。思わず主食にしてしまう方もいるのではないでしょうか。
その食べ方、実は大正解!
とうもろこしには糖質と、糖質をエネルギーに変えるときに必要なビタミンB1が豊富に含まれているんです。
加えて注目したい成分が、黄色の色素成分である「ルテイン」。
ルテインには強い抗酸化作用があるため、紫外線のダメージから体を守る効果が期待できます。
3-4. ブルーベリー
6月ごろから旬を迎えるブルーベリーには、抗酸化物質である「アントシアニン」が豊富に含まれています。
実が小さく、そのまま丸ごと食べられるので、皮の栄養もしっかり摂れるのが魅力です。
またブルーベリーはアントシアニン以外にも、果物のなかでビタミンEがトップクラスに豊富。
ビタミンEは脂溶性なので、ヨーグルトに入れて食べたり、ジャムにしてバタートーストと一緒に食べたりするのがおすすめですよ。
3-5. うなぎ
夏のスタミナ食材といえば、土用の丑の日に食べる「うなぎ」ですよね。
うなぎはタンパク質のほか、疲労回復に効果があるビタミンB1やB2、抗酸化作用があるビタミンEがたっぷり含まれています。
頻繁に食べられる食材ではないかもしれませんが、ここぞというときにはうなぎを食べて、疲れを吹き飛ばしましょう!
4. まとめ
夏バテの予防や改善は、食事の栄養バランスを整えることがひとつのポイントです。
特に摂りたい栄養素はタンパク質、ビタミン、抗酸化物質の3つ。
夏に旬を迎える食材には、これらの栄養素がたっぷりと含まれています。
安くておいしい旬の食材で、夏バテにならない体を作っていきましょう!
【参考】
食品成分データベース|文部科学省
活性酸素と酸化ストレス | e-ヘルスネット(厚生労働省)
夏バテの予防に効果的な栄養素・食べ物 | がんばるあなたに。疲れの情報局 | アリナミ
書籍:NHK出版 からだのための食材大全