コロナ禍以降、音楽の楽しみ方はCDからサブスク、ライブからオンライン配信など、デジタル化が進んでいますよね。
そんななか、あえて音楽ライブに行きたくなるような、気になる研究結果を発見しました。
この記事では、海外の研究で明らかになった『音楽ライブで寿命が伸びる効果』について解説します。
目次
1. 月2回の音楽ライブで寿命が9年伸びる!
「音楽ライブへの参加で寿命が伸びる」と明らかにしたのは、イギリス ゴールドスミス大学准教授のパトリック・フェイガン氏と携帯電話会社 O2による共同研究です。
研究によると、「音楽ライブに20分参加するだけで、幸福度が21%増加した」とのこと。
なお幸福度の増加率は、ヨガの場合は10%、犬の散歩の場合は7%だったそうです。
フェイガン准教授は上記の内容とあわせて、
“音楽ライブは健康、幸福、ウェルビーイングに大きな影響を与える。ポイントとなるのは参加頻度で、さまざまな調査結果を踏まえると、2週間に1回のライブ参加で寿命が約9年伸びる可能性がある。”
とも述べています。
音楽療法が存在するように、音楽は心身にとって良い効果があるもの。しかし、この研究では「音楽ライブ」に特別な効果があると示されています。
実は「音楽ライブ」そのものの効果は、別の研究で明らかになっているんです。
2. ライブ会場に足を運ぶ人ほど幸せを感じやすい
コロナ禍以降、インターネット配信を経由して、音楽ライブを自宅でも楽しめるようになりました。
しかし幸福度という点では、実際にライブ会場へ行く人のほうが、より幸せを感じやすいことが判明しているんです。
2-1. ライブの幸福度|ポイントは他者との関わり
『音楽と幸福度』についての研究結果を発表したのは、オーストラリアのディーキン大学。
同研究では、音楽を楽しむ習慣があるひとのなかでも、特に「ダンス」もしくは「音楽ライブに参加」する人の幸福度が高い傾向にあると明らかになりました。
この結果には、“音楽に加え、「他者と関わりを持つこと」も幸福度に関係している”とのこと。
コロナ禍でのオンラインライブに参加した経験があるのですが……
たしかに好きな歌手のパフォーマンスをリアルタイムに楽しめるという点では以前と変わらないものの、終わったあとは、やはりどこか物足りなさがありました。
ライブ会場で感じれられる独特の一体感は、私たちに想像以上の幸せをもたらしてくれていたんですね。
3. 『生きがい』があると長生きできる
「No Music, No Life!」「好きな歌手のライブに行くことが生きがい!」という方、朗報です。
実は『生きがい』があると長生きできると、研究で証明されているんです!
2015年、アメリカ マウントサイナイ医科大学の研究チームは、『生きがいと健康寿命』について調査を実施。
その結果、人生において高い目的意識を持っている人は、そうでない人に比べて死亡率や心血管疾患のリスクが17%も減少することがわかりました。
また、生きがいがある人はストレスレベルが低いため、ストレスからの悪い影響を受けにくい可能性があるとの研究結果も出ているんですよ。
4. まとめ
定期的な音楽ライブの鑑賞は、短時間でも幸福度を高める効果があり、それにより寿命を約9年延ばす効果が期待できます。
好きなアーティストのパフォーマンスを生で見て楽しめて、さらに寿命が伸びるなんて、音楽好きからすればライブに行かない理由がありませんよね。
音楽ライブに行ったことがないという方も、この機会にぜひ一度、音楽ライブに足を運んでみてはいかがでしょうか?
【参考】
[1]Science says gig-going can help you live longer and increases wellbeing
イギリスの企業O2 とゴールドスミス・ユニバーシティー「ライブ観戦で寿命が伸び、幸福度が高まる」
オーストラリア ディーキン大学「音楽と主観的幸福度の関係性」