近年、水素を活用した健康法をよく耳にしますよね。
しかしその効果については、具体的にご存じない方が多いのではないでしょうか?
水素は強い抗酸化作用をもち、アンチエイジングや酸化ストレスによる病気の予防が期待されています。
この記事では、医療現場でも注目される水素の効果をわかりやすく解説します。
目次
1. 水素の効果とは?科学的根拠から解説
水素は、物を構成する最小単位である原子のなかで、もっとも軽くて数が多い原子です。
液体の水素がロケットの推進剤として使われるほか、航空機や自動車の燃料として使うための研究・開発が進められています。
さらに近年注目されているのが、水素を人の体へ用いる治療方法。
水素が人の体へどんな影響を与えるのか、詳しく見ていきましょう。
1-1. 水素がヒトの体に与える影響
水素には、体に悪影響を与える過剰な活性酸素を除去するはたらきがあるとされています。
この効果が注目され始めたのは、2007年に東京都健康長寿医療センター研究所の大澤郁朗氏らによって発表された論文がきっかけです。
活性酸素が除去されることで細胞の老化が抑えられ、アンチエイジングや酸化ストレスが原因の病気を予防できると考えられています。
また別研究で、水素には炎症やアレルギーを抑える作用があることも判明しています。
1-2. 水素の具体的な健康効果
水素の健康効果についてはさまざまな研究が行われており、先述したものを含め、以下のような効果が確認され始めています。
- 酸化ストレスが原因となる病気を予防
- 慢性的な炎症やアレルギーの改善
- 記憶力・学習能力の向上
- 血流の改善
- 肌質の改善
いずれも水素が活性酸素を除去するはたらき、いわゆる抗酸化作用に期待される効果です。
上記の効果を実感するためには、どのように水素を取り入れたら良いのでしょうか?実際に用いられている方法をご紹介します。
2. 水素を用いた治療・健康法|眼病や疲労の回復効果に期待!
水素はその抗酸化作用や炎症抑制効果から、さまざまな病気の治療法として注目されています。
近年では、心停止患者の救命や眼病の予防・抑制に、水素を用いた治療を実験的に導入した例もあるほどです。
ここからは、治療や健康のために水素がどのように使われるのか、具体的に紹介します。
2-1. 水素水
水素水は、水に水素を飽和状態まで溶け込ませたもの。
水素水や水素水生成器が市販されているため、一般家庭でも水素を手軽に取り入れられる方法です。
ただし水素水に関しては、2016年12月に国民生活センターから
- 「水素水に公的な定義はなく、実際に飲むときにどれくらいの水素濃度になっているのかは、わからない」
- 「特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品として許可、届出されたものは、現在のところない」
との調査結果が発表されています。(※2024年現在、水素が使われた機能性表示食品は販売されています)
水素の効果は証明されつつありますが、水素水についてはさまざまな意見があります。
パウチを開封するまえから水素が抜けていき減ってしまうこともその1つです。
2-2. 水素ガス吸入療法|眼病治療にも期待!
水素ガス吸入療法は、水素ガスを酸素と一緒に鼻から吸入する治療法です。
2016年12月から2022年5月までは、心停止後症候群の治療方法として先進医療Bに認定されていました。
現在はがんをはじめとする病気の予防や改善、アンチエイジング、疲労回復などに効果があるとして、自由診療で治療を受けることができます。
近年では、水素の抗酸化作用により視神経を保護し、緑内障などの眼病を予防・抑制する効果も期待されています。
3. 家庭でもできる水素吸引
水素を使った治療法の安全性については、現在も臨床試験が行われています。
2024年3月現在の情報では、水素を使った治療法には著しい副作用やリスクもないとのこと。
医療機関やエステティックサロンなどでも水素吸入ができる施設は増えている一方で、家庭でも可能になりました。
価格も使用方法も手軽なものがあり、思っている以上に簡単に始めることができます。
需要が増えていることはもちろんですが、美容や健康に関心が高い人たちの必須アイテムとなりつつあるのかもしれません。
4. まとめ
水素には活性酸素を除去するはたらきがあり、酸化ストレスが原因となる症状や病気の予防・改善に役立つことが期待されています。
また、水素を用いた治療法も研究が行われており、生活習慣病の予防・改善、アンチエイジング、疲労回復、眼病の予防・改善効果などにも期待が寄せられている段階です。 最新の情報に注目しつつ、体のメンテナンス方法として、水素を生活に取り入れてみてはいかがでしょうか?