
2月から飛び始め、3〜4月にピークを迎える花粉の飛散。
花粉症の方は年々増えており、鼻水や目のかゆみなどの症状に悩まされている方も多いのではないでしょうか?
花粉症は早めの対策が大事。そろそろ対策をしないといけない時期にきていますね。
実は、そんな辛い花粉症の症状が、ブルーベリーの一種である「ビルベリー」で緩和する可能性があるのです。
この記事では研究結果や論文をもとに、ビルベリーがもつ、花粉症の抑制と免疫力を守る効果について解説します。
目次
1. そもそも花粉症って?

私たちの体には、細菌やウイルスから身を守るために「免疫」という機能が備わっています。
花粉症は、体を守る機能である免疫が異常を起こした症状のひとつです。
そもそも花粉は、体に大きな悪影響を与えません。
しかし免疫が過剰反応を起こすと、誤って花粉が敵と見なされ、体が花粉を排除・攻撃しようと反応するのです。
このとき免疫細胞によって作られる「ヒスタミン」が、花粉症の大きな原因。
ヒスタミンが起こすアレルギー反応で、くしゃみや鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。
1-1. 体の“酸化ストレス”で免疫力が下がる
免疫の異常や免疫力の低下が起こる原因のひとつに、活性酸素によって与えられるダメージ(酸化ストレス)があります。
活性酸素は体内で生成され、細菌やウイルスから体を守るために、ある程度は必要なもの。
しかし、ストレスや生活習慣が要因で活性酸素の量が増えすぎると、免疫力が下がったり正常な細胞がダメージを受けたりしてしまいます。
日常生活で受ける酸化ストレスに対処するには、体内の抗酸化機能だけでは不十分。 増えすぎた活性酸素を減らすうえで重要なのが、「抗酸化物質」です。
2. ビルベリーのアントシアニン量はブルーベリーの5倍!

ビルベリーは北欧に自生する、ブルーベリーの一種です。
抗酸化物質である「アントシアニン」が豊富で、含有量はブルーベリーの5倍*といわれています。
ビルベリーがアントシアニン豊富な理由は、原産国である北欧の「白夜」。
白夜は夜も太陽が沈まない期間で、ビルベリーは長時間の紫外線から実を守るために、アントシアニンをたくさん蓄えるのです。
ビルベリーに含まれるアントシアニンは抗酸化力が高く、目の健康や免疫力サポートが期待できます。
3. 研究結果:ビルベリーエキスで花粉症の症状が和らぐ

同志社女子大学とわかさ生活の共同でおこなわれた研究では、ビルベリーエキスで花粉症の症状が抑制されたという結果が出ています。
実験は、花粉症になりやすいマウスを使い、
- ビルベリーエキスをエサに混ぜて与えたマウス
- 通常のエサを与えたマウス
上記の2グループを比較。
約2週間エサを与え続けた結果、ビルベリーエキス入りの餌を与えられたマウスは、体内のヒスタミン量(花粉症の原因物質)が約60%減少することが確認されました。
また、花粉症の症状とされるひっかきの回数も、約60%減少。
つまりビルベリーを中長期的に摂ると、花粉症の症状を抑える効果が期待できると実証されたのです。
4. まとめ
免疫の過剰反応で起こってしまう花粉症。
風邪やがんなどにも対抗する力である免疫は、日常生活の「酸化ストレス」が原因で弱まってしまいます。
ビルベリーに含まれる「アントシアニン」は、強い抗酸化作用をもつ成分です。
酸化ストレスを軽減してくれるだけでなく、ヒスタミンを抑制し花粉症の症状そのものを緩和する効果が期待できます。 アントシアニンは自然由来の成分なので、ぜひ早い段階からビルベリーを摂り入れて、免疫力の低下や花粉症の症状を抑えるのに役立ててみてください。
【参考】
花粉症環境保健マニュアル2022(令和4年3月改訂)
ビルベリーエキスの抗炎症作用およびアレルギー抑制効果|同志社女子大学,株式会社わかさ生活
(※ローブッシュブルーベリーの約2倍、ハイブッシュブルーベリーの約5倍:https://himitsu.wakasa.jp/contents/bilberry/)