クリスマスに忘年会、大晦日、お正月……年末年始は美味しいものを食べる機会がてんこ盛り!
ところが三が日を過ぎた頃には、「なんだかお腹の調子が良くない……」という状態に陥っていませんか?
食べ過ぎで弱った胃を労わるには、消化に良い食べ物と調理方法で作った食事がおすすめです。
この記事では消化に良い食べ物5つと、胃腸に優しい調理のポイントを3つご紹介します。
年始の胃腸を労って、元気に一年をスタートさせましょう!
1. 意外と胃腸に優しい!消化に良い食べ物5選
消化に良い食べ物を選ぶポイントは、「低脂質」かつ「低食物繊維」。
脂質が多い食べ物や食物繊維(特に不溶性食物繊維)が多い食べ物は、消化に時間がかかり胃腸に負担を与えてしまいます。
しかし、お粥やうどんなど定番の料理ばかりでは、いくら胃腸が弱っていても飽きてしまいがち。
そこでここからは、“意外と”胃腸に優しい消化によい食べ物を5つご紹介します!
1-1. 卵
卵は食物繊維が含まれておらず、タンパク質が豊富な食品です。
また胃腸が弱っているときは食欲がなかったり、便がゆるくなったりしますよね。
卵にはビタミンCと食物繊維以外の栄養素が含まれているため、栄養補給にはぴったりの食材。
またタンパク質には便を硬くする作用があるため、下痢の改善効果も期待できます。
食べるときは生卵よりも加熱した卵、完全に火を通した状態よりも半熟のほうが、消化吸収が良くなりますよ。
1-2. 豆腐
大豆の搾り汁(豆乳)から作られる豆腐は、タンパク質が豊富で食物繊維が少ないため、胃腸に優しい食材です。
木綿豆腐と絹ごし豆腐、どちらを選んでも大きな差はありません。
(※ 水分を絞って作る木綿豆腐のほうが、若干カロリーやタンパク質が多い)
豆腐を食べるときは冷奴ではなく、お腹を温めてくれる湯豆腐がおすすめ。
ほかにも卵とじやあんかけなど、温かい調理方法を選びましょう。
1-3. 鶏ささみ・鶏胸肉
胃腸が弱っているときでも、選び方によっては肉をしっかり食べられます。
鶏ささみや鶏胸肉は、高タンパク低脂質で食物繊維が含まれていないため、胃腸が弱っているときも安心です。
鶏もも肉はささみや胸肉より脂質量が増えますが、量に気をつけて食べれば問題ありません。
一番大切なのは、もも肉と胸肉どちらも「皮や脂をしっかり取り除くこと」。
鶏肉は肉自体の脂質が少ないので、皮やその周りの脂を取り除けば、脂質を大幅にカットできます。
1-4. 牛や豚の赤身肉
脂質量に気をつければ、胃腸を労りたいときも牛肉や豚肉を食べられます。
おすすめはもも肉やひれ肉など、脂肪が少ない赤身の部位。
ただし牛肉は国産牛や和牛の場合、筋繊維の間に脂肪が入っている「霜降り」状態のことが多く、脂質が高くなるため注意が必要です。
胃腸が弱っているときの牛肉は、できるだけ海外産の霜降りではない肉を選びましょう。
1-5. 少量のバター
意外かもしれませんが、胃腸の状態によって少量のバターを食べたほうが良い場合もあります。
それはズバリ「便秘」のとき。
年末年始で食べ過ぎや飲み過ぎが続くと、胃腸の働きが乱れて便秘を起こしがちですよね。
適量の脂質には便を柔らかくしたり、腸の動きを活発にして便を出しやすくする効果があるため、便秘にはぴったりなんです。
またバターは脂質のなかで特に消化されやすいため、胃腸が弱っているときにも比較的安心な脂質といえます。
2. 胃腸に優しい調理のポイント
胃腸を労わるために大切なことは、消化吸収が良い食品選びだけではありません。
選ぶ食品と同じくらい「調理方法」も重要なんです。
胃腸に優しい調理のポイントは、以下の3つ。
- 食材を小さく切る(またはしっかりと咀嚼する)
- 煮る・蒸すなど油を使わず調理する
- 塩分や香辛料を控えめにする
これらは消化器系の手術を受けた方の食事にも当てはまる、胃腸を労わる調理のポイントです。 「紹介してもらった食材が家にない!」という場合は、ぜひ調理方法だけでも変えてみてください。
3. まとめ
胃腸が弱ったときは「低脂質」「低食物繊維」の食べ物がおすすめです。
食材とあわせて調理方法にも気をつけると、より胃腸に優しい食事が作れます。
年末年始の食事で胃腸が疲れ気味の方は、
- 低脂質・低食物繊維の食材で
- 塩分控えめな煮物か蒸し料理
を意識してみてくださいね。
胃腸を元気にして、一年を健やかにスタートさせましょう!
【参考】
食品成分データベース
消化器術後の方のお食事|国立がん研究センター
大腸がん術後の食事|川崎医科大学附属病院栄養部