食べ過ぎに立ち向かう!脳が仕掛ける食欲の罠とその打破法

「甘いものがやめられない」

「いくら食べても、まだ食べたくなる」

こんな悩みを抱えていませんか?

この記事では、空腹ではなくてもわいてくる食欲の原因をお伝えし、食欲をコントロールするために重要な「脳とホルモン」について解説します。

食欲の秋から何かとイベントの多い年末年始に向けて、食べすぎが気になる時期。ぜひ参考にしてくださいね。

1. 食べ過ぎへのアクセルを踏む脳のホルモン

そもそも「美味しい」「甘い」「苦い」などの食べ物の味は、舌ではなく脳が決めています

さらに『その味や美味しさ(=快感)を得たときにどうするか』という指令を出すのも、脳の役割です

味覚を受けて脳から出る指令は「もっと食べよう」と促すものがほとんど。

「もっと食べよう」と指令を出す代表的なホルモンが、ドーパミンとβ-エンドルフィンです。

各ホルモンの分泌されるタイミングや役割を、簡単にご紹介します。

  • ドーパミン……美味しいもの(=脳が快感だと判断したもの)を食べたり見たりしたとき、もっと求めるような意欲をわかせる
  • β-エンドルフィン(別名:脳内麻薬)……糖質を含むものを食べたとき、幸福感や高揚感が得られる

このほかに

  • ストレスを受けると分泌される「コルチゾール」
  • 睡眠不足が続くと分泌量が増える「グレリン」

なども、食欲を増進させるホルモンです。

食欲が増す条件が揃いつつある現代人。 では、いったいどのような対策を取れば良いのでしょうか?

2. 脳のアクセルを踏ませない!食べ過ぎを防ぐ工夫3選

ドーパミンやβ-エンドルフィンなどでわいてくる食欲は、本当の空腹からくる食欲ではない、いわば『第二の食欲』です

『第二の食欲』を抑えるためには、それに関連するホルモンをいかにコントロールするかが大切になってきます。

そこでおすすめしたい食欲を抑える工夫は、次の3つです。

①食べたくなるものを視界に入れない

記憶を司る脳の海馬には、「美味しいものから得た快感の記憶」も蓄積されています。

ドーパミンは快感の記憶だけでも分泌されるため、その記憶を呼び起こさないためにも、食べ物を見ないことが大切です。

お菓子を見えるところに置かない・買い置きしない、SNSからグルメ情報を得ないなど、ちょっとした工夫でも食欲を抑えられますよ。

②甘いものを控える

β-エンドルフィンは、甘いものを食べることで分泌が促されます。この反応は天然甘味料、人工甘味料を問いません。

ストレス緩和やリラックス作用があるβ-エンドルフィンですが、別名「脳内麻薬」と呼ばれるように、依存性を生じさせる可能性も示唆されています。

「甘いものがやめられない」とお悩みの方は、①の方法とあわせて、思い切って甘いもの断ちをしてみましょう。

③十分な睡眠を取る

 食欲を増進させるホルモンは、ストレスや睡眠不足の影響で分泌が促進されます。

睡眠不足はストレスに弱い体を作り、ストレスは睡眠不足を加速させるため、どこかでこの悪循環を食い止めなければなりません。

手っ取り早い方法は、まずは十分な睡眠時間を確保すること。

個人差はありますが、成人の場合7時間以上の睡眠が推奨されています。

3. まとめ

お腹が満たされていてもわいてくる『第二の食欲』は、主にドーパミンやβ-エンドルフィンなどが原因です。

これらのホルモンを過剰に分泌させない工夫をすれば、無駄食いや食べ過ぎを無理なく防げます。

食欲を上手にコントロールして、コロナ太りの解消と心身の健康を目指しましょう!

【参考記事】

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