色の見え方は男女で異なる!女性の色覚は男性より繊細だった

「リップがたくさんあるけれど、どれも同じ色じゃない?」

「その服、同じ色のものを持ってなかった?」

女性の皆さま、男性からこんなことを言われた経験、ありませんか?

実はこの意見、男性は色に関心がないのではなく、『本当に色の違いがわからなかったから』かもしれないんです!

この記事では男女の視覚に関する研究をもとに、男女の色の見え方の違いについて解説していきます。

女性は男性よりも多くの色を見分けられる!

アメリカで行なわれた研究によると、女性は男性よりも色彩感覚が優れていることが判明しています。

ニューヨーク市立大学ブルックリン校 心理学教授のイズリエル・エイブラモフ氏が率いる研究チームは、正常な視力を持つ若い成人の大規模なグループを対象に、視力、色覚、立体視を調べるテストを実施。

テストの結果、

  • 男性は女性よりも動体視力や遠方視力が優れている
  • 女性は男性よりも色の違いを見分ける力が優れている

ということが判明しました。

女性は男性よりも青・緑・黄を見分ける力に優れているため、より繊細な色の違いを感じ取れるそうです。

『女性にとっては違う色でも、男性から見たらほぼ同じ色』という現象は、十分に起こる可能性があるのですよ。

男女の色覚差は「男性ホルモン」が理由だった

なぜ女性は、男性よりも色を見分ける力に優れているのでしょうか。

同研究では『男女の視覚差』について、男性ホルモンの一種であるテストステロンが理由ではないかと結論づけています。

人の感覚(聴覚、味覚、視覚など)は、脳にある大脳皮質という部分が司っており、目から入った情報は視神経を通って大脳皮質に伝わります。

この『情報を脳に伝えるときの経路』が、テストステロンの影響で異なる場合があるとのこと。

一般的に、男性と女性では持っているテストステロンの量に差があります。

そのため、情報が伝わる経路にも違いがあらわれ、視覚差に繋がっていると考えられるのです。

また、脳の視覚を司る部分(視覚野)は、男性ホルモンによって発達が促されます。

実際に視覚野の細胞は、女性に比べて男性のほうが25%多いとのこと。

このことから、『男性は女性よりも動体視力や遠方視力に優れている』という結果につながったと考察されているのです。

まとめ

本記事では『男女の色の見え方の違い』について、実際の研究結果をもとに解説しました。

女性は男性よりも色を見分ける力が優れている一方で、男性は動体視力と遠方視力が優れているという特徴があります。

男女の目の特性について知っていれば、色にまつわる不満や不要な喧嘩を減らすことができるかもしれませんね。 最後までご覧いただき、ありがとうございました!

【参考記事・参考文献】
あたまナビ
Sex & vision I: Spatio-temporal resolution
Sex and vision II: color appearance of monochromatic lights
物の見え方は男女で異なるらしい…
色覚に関する男女差と思いやり