あなたはどっち?ドライアイのタイプと仕組み

ドライアイにもタイプがあることを知っていますか?ただ目が乾燥している状態なだけではありません。その仕組みやタイプを自己分析することで、対策しやすくなります。

いつもコンタクトレンズをしている人や、目が疲れやすい人は特に注目です。つらい目のストレスにさよならしましょう♪

目を守っているのはわずか7μLの涙

目の表面は、常に涙によって覆われています。ですが、涙の量はわずか7μLほどしかありません。それは目薬1滴の7分の1ほど。涙は乾燥から目を守り、目に酸素や栄養を与え、まばたきによる摩擦を防ぎ、目に入ったゴミを洗い流します。

涙で表面をなめらかにすることで物を見ることができ、涙に含まれる成分によって感染を予防します。涙は目にとって大切な存在です。

ドライアイの3つのタイプ

涙は99%の水分(液層)と、1%の油分(油層)でできています。また、液層には角膜と水分をくっつけて安定化させる働きをするムチンが含まれています。この構造をキープすることができなくなり、涙の質や量が低下するとドライアイが起こります。
ドライアイは次の3つのタイプに分けられます。

  1. 水分が不足しているタイプ(涙液分泌減少型)
    女性や長い期間コンタクトをしている人に多くみられる。指定された用法・用量で目薬の点眼をすることで改善しやすい◎
  2. 油分が不足しているタイプ(涙液蒸発亢進型)
    統計的には男性に多いが、アイメイクなどが関連して女性にもみられる。揚げ物などの油っこい食事や肉をよく食べる人に多い。点眼治療ではなかなか改善しないため、油の質の改善が大切◎
  3. 水分と油分が両方不足しているタイプ
    まばたきの際に炎症が生じ水分も不足するため、油分不足になっているタイプの人が、このタイプに移行してしまうことも。女性ホルモンのバランスが崩れると、涙腺に影響が出てしまうのだとか。
水分不足・油分不足の見分けかた

水分が足りないタイプは「夕方から症状がひどくなる」「目薬で目が潤い、症状が改善される」、油分が足りないタイプは「朝起きたときに症状がひどい」「目薬を何度さしてもなかなか症状が改善されない」といった特徴があります。

また、油分不足タイプの人は症状がひどいからといって目薬をさしすぎると、涙に含まれる有効成分までも流れてしまうので要注意です。

自分のタイプにあわせた対策をしよう

ドライアイに悩む人の多くは、原因を水分不足だと認識しがちです。ですが、最近の研究では「涙の蒸発を防ぐ油分不足」がドライアイ全体の86%であるという結果に。

ただ目薬を点眼していれば良いと考えるのではなく、ドライアイのタイプに合わせた対策が大切です。生活習慣を見直してみたり、定期的な眼科受診も心がけたりしましょう

【参考】健康雑誌『若々』2022年12月号