第65回の若々ラジオでは、桜にまつわる健康のお話をご紹介。
話しきれなかった桜の健康効果などこちらでお伝えいたします。
見るだけじゃない、桜のすばらしさについてぜひ知ってくださいね。
■桜の種類
ソメイヨシノ(染井吉野)
国内に植えられた桜の8割を占める「ソメイヨシノ(染井吉野)」。江戸時代末期から明治時代初期にかけて現在の豊島区駒込付近にあった染井村という土地で生まれました。
【開花時期】4月上旬
【花形】一重咲き
【花の色】淡紅
【花の大きさ】中輪
ヤエザクラ(八重桜)
日本の桜を代表するソメイヨシノなどの品種は花びらが5枚ですが、それより多い6枚以上の花びらが重なり合って咲いている桜のことをヤエザクラと呼びます。
【開花時期】4月下旬
【花形】八重咲き
【花の色】濃紅
【花の大きさ】大輪
カワヅザクラ(河津桜)
静岡県伊豆半島の河津町に咲いている非常に濃いピンク色の花びらを特徴としている桜です。また沖縄と並んで全国一の早咲き桜として知られており、 2月にもなると開花を始め、それから約1ヵ月間は咲き続ける開花期間が長い桜です。河津桜は寒緋桜と早咲き大島桜の自然交配種で、つぼみや咲き始めは非常に濃いピンク色をしていますが、満開時はピンク色、それからだんだん色あせて散っていきます。花形は平開形で一重のやや下向き、花弁は5枚の円形で無毛です。
【開花時期】3月上旬
【花形】一重咲き
【花の色】紫紅
【花の大きさ】大輪
カンザン(関山)
サトザクラ系で、八重桜の代表的な品種です。
美しく大きな花の花弁はなんと25〜50枚。
花は濃紅紫色で大輪、八重咲きで、花弁は多いと50枚を超え見応えがあります。
遅咲きで、花持ちが良いことも特徴で、長い期間楽しむことができます。
花は塩漬けに用いられます。
病害虫に強く成長も早いため、全国に広く植栽されています。
【開花時期】4月下旬
【花形】八重咲き
【花の色】濃紅
【花の大きさ】大輪
ウコンザクラ(鬱金桜)
600種類を超える桜の中で唯一黄色の花を咲かせます。ウコンザクラはとても珍しい品種の桜で、日本で植栽されているのはなんと27本のみ。新宿御苑や代々木公園、静岡県伊豆市のさくらの里、京都府六孫王神社などで目にすることができます。
【開花時期】4月中旬
【花形】八重咲き
【花の色】黄緑
【花の大きさ】大輪
シダレザクラ(枝垂れ桜)
花びらの可憐な色合いと垂れ下がる枝の美しさが京の風情に合うことから、京都の府花にも指定されています。
【開花時期】4月中旬
【花形】八重咲き
【花の色】紅
オオシマザクラ(大島桜)
他の桜に比べて葉に特有の強い香りがあります。葉を塩漬けしたものは桜餅を包むのに使われています。
【開花時期】4月上旬
【花形】一重咲き
【花の色】白
【花の大きさ】大輪
セイヨウミザクラ(西洋実桜)
サクランボのなる桜。もともとヨーロッパの各地で栽培されていたものが1870年頃に日本に持ち込まれました。4月中旬頃に開花し、その後6〜7月頃においしいサクランボになります。
【開花時期】4月中旬
【花形】一重咲き
【花の色】白
【花の大きさ】中輪
緑色の桜という珍しい桜もあります!
御衣黄桜(ぎょいこうざくら)
【開花時期】 4月中旬~下旬頃
江戸時代に、京都の仁和寺で栽培されたのが始まりだといわれています。緑色の花びらが、平安時代の貴族の衣服の「萌黄色」(モエギイロ)に近いことに由来します。
■桜餅の香りの秘密とは!?
桜餅は桜にはない特有な香りがすると感じたことはありませんか。桜餅は桜の葉を塩漬けにしてつくられます。この時にクマリンというバニラに似た桜餅特有の香りが生成されるのです。クマリンは香が良いだけでなく、殺菌作用やむくみ予防に役立つといわれています。
🌸豆知識:桜に隠された力
桜の香りには元気な気持ちにさせてくれる神秘的な力があるとされ、アロマにも使われています。
また、桜の木の周皮を除いた樹皮を乾燥させたものを桜皮(オウヒ)といい、江戸時代より健康のために活用されていたといわれています。お酒に漬けて飲用すると精神安静、安眠、のどの痛み、美容などに効果があるといわれています。
■桜の花エキスの健康効果
桜の花エキスとは?
「桜の花エキス」とは、八重桜のひとつである開山という花びらから抽出されたエキスのことをいいます。この桜の花エキスは、たくさんの花びらからごくわずかな量しか抽出することができない貴重な成分なのです。
そんな貴重な桜の花エキスには、美肌に嬉しい働きがあります。老化の原因のひとつである糖化を防ぐ効果があるといわれています。糖化とは、たんぱく質と糖が結合して老化促進物質をつくり出す現象のことをいいます。桜の花エキスは、この老化物質の産生を減らし糖化を防ぐことにより柔らかく弾力のある肌を保つ効果があるといわれています。コラーゲンの産生を促進して肌にハリや弾力を与えたり、シミ・そばかすの原因とされるチロシナーゼの活性を抑制することによる美白効果も期待されています。
桜の花エキスの歴史
桜という名前の由来は、日本最古の書「古事記」と「日本書紀」の神代の巻に登場する、木花咲耶姫(このはなさくやひめ)という大変美しい地の神であるとされています。桜の精である木花咲耶姫が、富士山の頂上から桜の種をまいて初めて花を咲かせたので、姫の名前から「さくや」をとり「桜」になったと伝えられています。木花咲耶姫は、日本の象徴である富士山の神でもあり、富士山本宮浅間大社をはじめ、日本全国で約1300社ある浅間神社で主祭神として祭られており、ご神木として桜が奉納されています。
関山は、江戸時代末期から地域の祭りの費用を賄うために栽培していたといわれています。
関山は古くから食用としてよく用いられることから、長年に渡り含まれる成分についての研究が行われてきました。最近になり、桜の花びらが人間の体に対して様々な効果をもたらすことが明らかとなり、近年、世界で初めて桜の花びらから桜の花エキスを抽出することに成功し、食品やサプリメントだけではなく、化粧品にも使用されるようになりました。
糖化を防ぐ効果
老化の代表的な原因として、酸化と糖化の2つが挙げられますが、桜の花エキスには、老化の原因のひとつである糖化を防ぐ効果があります。
糖化とは、たんぱく質と糖が結合し、AGEsと呼ばれる老化促進物質をつくり出す現象のことをいいます。これは、炊きたての白いご飯が時間とともに黄ばみ、固くなる反応と同じことが体内でも起こっているのです。
人間の体は約60兆個の細胞からつくられ、その細胞はたんぱく質から構成されています。糖化が促進されることで老化促進物質であるAGEsが大量に発生し、たんぱく質が変性・劣化してしまいます。体を構成する約3割はコラーゲンで、肌だけで見ると約7割がコラーゲンです。体内のコラーゲンは糖化されることによって、固く弾力のないものへと変化してしまうのです。
AGEsは20歳代から60歳代までに約3倍に増え、一度できると分解されにくい物質で、血液中の糖の濃度が高ければ高いほど糖化は促進されるといわれています。
桜の花エキスは、AGEsの産生を減らし糖化を抑制する働きがあるため、老化の抑制に効果的な成分です。
動脈硬化を予防する効果
糖化は、動脈硬化を引き起こします。動脈硬化の原因の多くは、コレステロールや中性脂肪が溜まってしまうことで、血管が硬くなり、弾力性や柔軟性を失うことによります。一方糖化によっても血管が固くもろくなり、動脈硬化が促進されるということもわかっています。動脈硬化が進めば、心筋梗塞や脳梗塞などの病気になるリスクが高まります。
桜の花エキスが血管の糖化を防ぐことにより、動脈硬化をはじめこれらの疾病を予防することができるといわれています。
美肌効果
肌がハリや柔らかさを保っていられるのは、コラーゲンやエラスチンなどのたんぱく質でできた繊維が肌を内側からしっかりと支えているためです。肌で糖化が起こると、AGEsを分解するためにコラーゲンやエラスチンの分解酵素が分泌され、AGEsだけでなくコラーゲンやエラスチンなども一緒に分解してしまいます。それによって、ハリや弾力がなくなりしわやたるみが増え、老化現象が進みます。
人間の皮膚細胞にAGEsを与えてダメージを起こす実験を行ったところ、桜の花エキスは皮膚細胞のダメージを抑えるという結果が得られました。桜の花エキスには、糖化を防ぐことにより柔らかく弾力のある肌を保つ効果があるといえます
美白効果
桜の花エキスには、メラニンの生成を抑制することで美白効果があると期待できます。表皮において紫外線を浴びた際にできたシミを調べると、多くのAGEsがあることがわかっています。桜の花エキスは、AGEsの生成を抑制するだけでなく、肌のシミやくすみ、そばかすの原因となるメラニンを生み出すチロシナーゼという酵素の働きを直接止める働きもあることから、メラニンの生成を抑制し、美白に対しても効果的だといえます。
炎症を抑える効果
桜の花エキスには、抗炎症作用があると知られています。そのため、桜の花エキスには皮膚の炎症や発赤に対しても抑制作用があります。
(引用/わかさの秘密)
■アシスタント・伊藤有輝子のおすすめ桜の名所!
海津大崎(滋賀県)
「日本のさくら名所100選」にも選ばれている。樹齢80年を超える老桜から次世代へ引き継ぐ若木まで、約800本の華麗なソメイヨシノがびわ湖岸約4kmにわたり続く。
伊藤有輝子のブログはこちら
今回もクイズのプレゼントがあります!(クイズの内容はぜひラジオで!)
そのプレゼントはこちら▼
このうちのいずれか1つを10名様にプレゼントします!
クイズの応募はこちらから▼