朝から頭が痛い…、日中は眠くて仕事や勉強が手につかないと悩んでしまうことがありますか?もしかするとそれは栄養不足かもしれません。
この記事では、5大栄養素をもとに「脳に良い成分」や「食材」、「対策方法」などを紹介します。調子がすぐれない人はぜひ試してみてください。
1.脂質
脂質の中で現代人がもっとも不足しがちなのがオメガ3脂肪酸。よく知られているのはα-リノレン酸(ALA)・エイコサペンタエン酸(EPA)・ ドコサヘキサエン酸(DHA)の3つです。
ALAはアマニ油やチアシード、くるみ油、ナッツ類、ウナギなどに。DHAやEPAはサーモンやサバ、アンチョビ、ニシン、白身魚などの魚類に多く含まれています。
オメガ3脂肪酸は抗炎症作用があり、脳の免疫細胞の暴走を抑えて、病気のリスクを減らしてくれます。逆に、不足するとうつ病や認知症リスクが上昇するという悪影響も。
なるべくオメガ3脂肪酸を多く含むナッツ類や魚類、ドレッシングを食事に取り入れてみてはいかがでしょうか。
2.炭水化物
炭水化物といえばジャンクフードをイメージしがちですが、「食物繊維」を忘れてはいけません。食物繊維は腸内環境を整えるはたらきがあり、フルーツや野菜、穀類、いも、豆、海藻などに多く含まれます。
腸は神経や血管を介して脳と連絡し、感情や行動に大きく影響を与えているといわれています。腸内細菌は感情や行動に影響するホルモンを合成し、人体に供給しているのです。
とある研究によると、フルーツや野菜の一日当たりの摂取量が 100 g 増えるごとに、うつ病のリスクが 5% 減少するというデータ が。
食物繊維は消化しにくいため、大量に食べるのは避けたいところ。目安として「野菜を1日350g」摂取するのがオススメ。
3.たんぱく質
ダイエットでプロテインを飲んでいる人も多いのではないでしょうか?たしかに、高タンパク質食は消化管からホルモンを分泌させ、脳の快楽・欲望を司る領域のはたらきを調節し、満腹度を上げます。
ですが、健康な人が高タンパク食品をとりすぎると、酸化ストレスを誘発するという報告も。酸化ストレスは、アルツハイマー病やパーキンソン病、統合失調症、その他の多くの精神疾患の原因になります。
体重1kg当たり1.6〜2.2g/日(体重60kgだと約100g/日)のタンパク質を摂れれば十分です。
4.ビタミン
現代人にとって不足しがちだといわれているのが「ビタミンD」。
主に紫外線を浴びることで体内で合成される脂溶性ビタミンです。食品から摂取可能で、キノコや魚介類、鶏卵などに多く含まれています。
コロナによる自粛や屋内での活動によって、紫外線を浴びる機会も減っているかもしれません。ビタミンDが減ると、片頭痛や認知機能の低下に繋がるため要注意。
外出を増やすのが難しい人は、サプリメントで補給するのもOK◎
5.ミネラル
ミネラルのなかでもとくにメンタルに関わるのはマグネシウム・カルシウム・鉄・亜鉛。これらが不足するほど、抑うつ症状を示す人が多いんだとか。
その中でも、マグネシウムは神経細胞の過剰な活性化を抑え、片頭痛や脳卒中、不安、その他多くの精神疾患から守るはたらきがあると考えられています。
ひじきや昆布、わかめ、アーモンドなどに多く含まれ、クリームやスプレー、入浴剤などで皮膚から吸収することもできますよ。
冬はメンタルが不安定になりがちな人も多いですが、しっかりと脳に栄養をとることによって、体も心もポジティブに過ごしていきましょう♪
【参考】あたまナビ「脳に良い5つの栄養」
https://www.annualreviews.org/doi/full/10.1146/annurev-food-111317-095850
https://www.mdpi.com/1422-0067/20/7/1547
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3448747/
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0899900714004936
https://www.mdpi.com/2072-6643/10/6/730