食べ物から摂取した余分な糖と、体内のたんぱく質が結合し、熱が加わることで細胞を劣化させてしまう「糖化」。メイラード反応ともよばれている現象です。
シミやしわ、くすみなども糖化によってできたものの一種です。一度貯まると代謝が難しいので、摂らず作らせずを目指しましょう!
糖化を防ぐ成分や食品、大切なルーティンについて紹介します♪

糖化を防ぐ食べ物
糖化によって作られるAGEsは代謝されにくく、どんどん蓄積されていきます。たんぱく質が変性、劣化するためできるだけ糖化を抑えることがポイントです。
①良質なオイル
オイルを上手に使って血糖値急上昇を阻止。オイルには血糖値の上昇を防ぐ働きが◎
炭水化物はオイルと一緒に摂取しましょう。エゴマ油、アマニ油、青魚に含まれるオメガ3系の油がオススメ。加熱に弱いので、ドレッシングなどで取り入れてみては?
②食物繊維
糖の吸収を緩やかにしてくれる◎
野菜、きのこ、海藻類などに豊富に含まれる食物繊維は、糖の吸収を抑えてAGEsを作りにくくする働きがあります。さらに「不溶性食物繊維」には食品由来のAGEsを排出する働きも。
③たんぱく質
たんぱく質から食べることで血糖値スパイクと糖化を防止。血糖値が高い状態が続いたり、血糖値スパイクを起こして血糖値が乱高下すると、体の中で糖とたんぱく質が結合して糖化が加速します。血糖値を乱高下させないために、たんぱく質を先に食べる「ミートファースト」が効果的。
食べ方から変える!4つのポイント
食品の焼き色である「コゲ」にはAGEsが大量に含まれています。さらに、血糖値の急上昇も避けたいところ。食べ方を少し工夫するだけで、糖化を防ぐことができます。
①食べる順番
血糖値を上げにくくする食べ方として、たんぱく質→野菜→最後に糖質の順番で。料理は濃い味付けを控えてできるだけ薄味に。「酢」には腸の動きを活発にして、糖分の吸収を抑える力もあります。
②揚げ物
揚げ物はAGEsが多い食品の代表格ですが、揚げ物が大好きという人も多いでしょう。ですから、食べるときには酸化を防ぐためにも揚げたてを。AGEsの吸収を緩やかにするクエン酸が含まれているレモンと一緒に食べるのが◎。
③甘いもの
人工的な果糖やブドウ糖液は避ける。加工食品や清涼飲料水に多く含まれているので要注意。人工的な果糖はブドウ糖に比べると、AGEsをつくる速度が10倍以上にもなるため、避けるのがベター。
④ビタミンB
ビタミンB1とB3はこまめに摂取しましょう。糖質の代謝に不可欠な「ビタミンB1」は豚肉、大豆、ウナギ、鶏肉に多く含まれています。ビタミンB群は補助しあって作用するため、まんべんなく取り入れましょう。
生活ルーティンで大切なこと
毎日のルーティンのなかで意識できることについて紹介します。すぐにできるものばかりなので参考にしてみてください。
①食後の運動
食後(できれば1時間以内)に運動すると血糖値の上昇を抑え、AGEs生産を抑えることにも繋がります。5分くらいの軽い運動でも効果があるようです。リフレッシュもかねてストレッチなどをしてみてはいかがでしょうか。
②調理方法
なるべく低温で調理するのがコツ◎
生→蒸す→茹でる→煮る→炒める→焼く→揚げるの順にAGEsが上昇。できれば生か蒸して食べるのがオススメ。料理に甘味を付けるときには砂糖ではなく、みりんの方がAGEsは増えません。
毎日のちょっとした工夫が未来の自分を変えていきます。いつまでも健やかに過ごすためにも、糖化を抑えたライフスタイルを心がけてみてください♪
【参考】『若々』2022年5月号