実はこわい「隠れドライアイ」とは?セルフチェックと対策を紹介

コロナ禍を経て、今、ドライアイ人口が増加中です。

目の乾きを感じるのがドライアイですが、実は気づきやすいタイプと気づきにくいタイプのドライアイがあることをご存じですか?

気づきにくいドライアイは放置されて悪化しやすく、悪化すると目以外の部分にも不調があらわれるんです。

この記事では気づきにくいタイプの「隠れドライアイ」の症状と、その対策を紹介します。

1. 気づかず悪化する「隠れドライアイ」

ドライアイは、目の表面の涙が足りなくなったり、涙の質が悪くなったりして起こる病気です。

ドライアイの症状は、目の乾きや疲れやすさ、見えにくさなど。

しかし、なかにはこれらの症状を感じなかったり、「目の乾きは感じないからドライアイではない」と思い込んだりしてしまう場合があります。

これが「隠れドライアイ」です。

「症状が軽いなら放っておいても大丈夫?」と思うかもしれませんが、実は、気づかないことで目以外に影響が出ることもあるんです。

2. ドライアイでうつ病になる!?

ドライアイは、ただの目の病気ではありません。放っておくことで、体全体に影響を及ぼす病気です。

ドライアイをそのままにしておくと、目の疲れがたまって眼精疲労になり、頭痛や肩こりを引き起こしやすくなります

さらに研究によって、ドライアイは睡眠障害やうつ・不安などの気分障害とも関係が深いことがわかっています。

ドライアイが重くなると、ほかの障害も重くなる傾向にあることも明らかになっているのです。

一方で、ドライアイを治療すると、睡眠状態や気分障害が改善するというデータも出ています。

ドライアイを防ぐことで、全身の不調も予防できるのです。

3. 隠れドライアイのセルフチェック方法

ドライアイは医師に診断してもらうだけでなく、自分でチェックすることもできます。

まばたきをせずに目を開け続けてみて、10秒以上開けられない場合は注意が必要です。

疲れ目、かすみ目などの代表的な症状のほか、目やにや光のまぶしさなども、ドライアイの症状のひとつです。

セルフチェックに当てはまったり、不安な症状があったりするときは、自己判断せずに眼科で診察を受けましょう。

4. 今日から始めよう!ドライアイ対策3選

ドライアイは、今や多くの人にとって身近な問題です。

しかし、身近だからこそ、日々のちょっとした意識で予防・改善ができます。

ここからは、今すぐできるドライアイ対策を3つ紹介します。

4-1. 完全まばたきで潤いキープ

まばたきは、目を守るためにとても大切な動作です。

まばたきをすると目の表面が涙で覆われ、小さなゴミも取り除けます。

そんななか、実は現代人のまばたきの回数が減っていることをご存じですか?

理由はストレスや、パソコンやスマホの画面への過集中。まばたきの回数が減ることで、目が乾きやすくなっているんです。

また、普段のまばたきの20%は、目を完全に閉じ切れていないともいわれています。

まばたきの効果を十分発揮させるためにも、ぜひ「完全まばたき」を意識してみてください。

やり方は簡単で、まばたきのたびに0.5秒〜1秒ほどまぶたをしっかり閉じるだけ。

特に目が疲れたときは、2秒ほどしっかり閉じると効果が高まります。

4-2. 目を温める

ドライアイを予防・改善するには、涙の量だけでなく質も大切です。

涙には水分と油分の層があって、油分が涙の蒸発を防いでくれます。

この油分を出しているのが、まつ毛の生え際の裏にある『マイボーム腺』です。

ドライアイは、このマイボーム腺の働きが弱くなり、油分が不足することも原因のひとつだといわれています。

目元をホットタオルやホットアイマスクで温めると、マイボーム腺の油分の分泌が促され、ドライアイの改善が期待できますよ

4-3. 「20-20-20 ルール

「20-20-20 ルール」は、アメリカの眼科学会が推奨している疲れ目の予防方法です。

目を20分間使ったら、20フィート(約6m)以上離れたところを、20秒間見て目を休めることがすすめられています。

厳密に守る必要はありませんが、「20-20-20 ルール」を参考にして、自分なりのリズムで目を休めることが大切です。

普段の生活に取り入れやすいように工夫して、目を休める習慣を作りましょう。

5. まとめ|隠れドライアイ対策で体の不調とさよならしよう!

気づきにくかったり、慣れてしまったりすることで悪化する『隠れドライアイ』。

ドライアイを放置すると、眼精疲労や頭痛、肩こりだけでなく、自律神経の乱れから気分が落ち込んだり、眠れなくなったりすることもあります。

大切なのは、目の小さな不調や違和感を見過ごさないことです。 ご紹介したドライアイ対策を試しつつ、定期的に目の検査を受けて、目から全身の健康を守りましょう。

【参考】
放置すると全身に不調があらわれる…眼科医が警鐘、7割の現代人があてはまる「隠れドライアイ」の怖さ | PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン)
1時間に1秒行うだけで視力が回復する…目が乾きすぎた現代人に眼科医が勧める”完全まばたき”のすごい効能 目の自己回復チャンスは1日2万回ある | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)
「隠れドライアイ」コロナで増加 涙が減り睡眠障害も ストレス解消のルール – 日本経済新聞
「隠れドライアイ」に注意 | 住友生命「Vitality」プラザNews
ドライアイ | 参天製薬日本サイト