「近頃、何をしていても楽しくない」
「人に“怒りっぽくなった”と言われた」
こういったお悩みの原因は、スマホの使いすぎによる脳疲労に隠れているかもしれません。
脳疲労を解消するためには、近年話題になっている「デジタルデトックス」がおすすめです。
この記事では、
- 脳疲労で起こる症状
- デジタルデトックスの意味
- デジタルデトックスの取り組み方
を紹介します。
デジタルデトックスで、スマホとの付き合い方を今一度見直してみませんか?
目次
1. 「脳疲労」ってどんな状態?
「スマホ脳疲労」は、主にスマホの使いすぎが原因で起こる脳の過労です。
近年は、朝起きるときから夜眠る直前まで、絶えずスマートフォンやパソコンを使っている人が増えています。
脳は目や耳から入ってきた情報を受け取って、その情報を処理して何かを考えたり、体を動かしたりするもの。
現代人の脳は画面からの情報にさらされ続けているため、いわば一日中働き詰めの状態です。
そこで本来、眠ることで脳の疲れは回復します。
しかし、寝る直前までスマホを使うことで回復力が落ちるため、疲労はたまる一方。
こういった習慣が続くことで、「脳の過労=脳疲労」の状態になってしまうのです。
1-1. 脳疲労の症状
脳疲労の状態になると、以下のような症状があらわれる場合があります。
- 怒りっぽい
- イライラしやすい
- 物忘れが多い
- 思考がまとまらずモヤモヤする
- 何に対しても意欲がわかない
- 寝つきが悪い
スマホを使いすぎている自覚がなくても、症状に心当たりがあれば、スマホ脳疲労が起きている可能性があります。
1-2. スマホで認知症に……!?
スマホを常に見続けていると、脳の中でも「前頭葉」が疲れやすくなるといわれています。
前頭葉は脳の前側にあり、脳の司令塔として運動・言語・感情に関する指令を出している部位。
前頭葉に疲れがたまって機能が低下すると、怒りっぽくなったり、好きなことにも意欲がわかなくなったりします。
そして前頭葉の疲れで心配されるのが、前頭葉が萎縮して発症する「前頭側頭型認知症」。
現段階で、スマホや脳疲労が直接の原因であるという研究結果は出ていません。
しかし複数の医師が、スマホと認知症についてのリスクを懸念している状態です。
2. 脳の疲れを取る「デジタルデトックス」の方法
心の不調や認知症など、さまざまなリスクをはらんだ「スマホ脳疲労」。
その解消のために取り組みたいのが、デジタルデトックスです。
デジタルデトックスは、意識的にスマホやパソコンなどに触れない時間を過ごす取り組みのこと。
脳疲労の解消だけでなく、スマホに依存気味の生活習慣から抜け出すきっかけにもなります。
方法はさまざまなので、思い切って「1日スマホを触らない」と取り組むのもよいでしょう。
しかし現代人にとって、もはやスマホはなくてはならないもの。
丸一日という制限がむずかしい場合は、以下のような方法から少しずつ取り組むのもおすすめです。
- スマホの使用時間がわかる機能を使う
- ながらスマホをやめる
- スマホに“使われない”よう意識する
それぞれの方法を、具体的に見ていきましょう。
2-1. スマホの使用時間がわかる機能を使う
デジタルデトックスで最初におこないたいのが、自分がスマホを使っている時間を可視化することです。
iPhoneでは「スクリーンタイム」、Androidでは「Digital Wellbeing」という機能で、スマートフォンの使用時間を確認できます。
スマホの使用時間が客観的に確認できることで、スマホの使い方や時間の使い方を見直すきっかけになります。
スマホの機能では、ほかにも
- アプリごとの使用時間を確認
- アプリの使用時間を制限
- 電話以外の機能を制限
などの設定も可能です。
使いすぎているアプリの使用時間を制限したり、夜から朝にかけて電話以外の機能が使えないように制限したりして、少しずつスマホから離れる練習をしましょう。
2-2. ながらスマホをやめる
- トイレに行くときスマホを持ち込む
- スマホを見ながら食事する
- テレビを見ながらスマホも触る
こんな「ながらスマホ」を無意識にやっている人も多いのではないでしょうか。
ながらスマホを減らすだけでも、一時的に脳が休まり、デジタルデトックスにつながります。
上記の項目に当てはまったと気づけたなら、日ごろの習慣を顧みることができるはず。
習慣を少しずつ変えることが、デジタルデトックスの第一歩です。
2-3. スマホに“使われない”よう意識する
スマホやパソコンは、使っても”使われない”ことが大切です。
SNSやメール、アプリなど、スマホには一日中何かしらの通知が来るもの。
なかには急を要する用事があるかもしれませんが、大半がささいな通知だったりしませんか?
しかし、実際はちょっとした通知でも、ついつい確認してしまいがち。
日中は重要な連絡の通知だけが来るように設定したり、不要な通知は切ったりして、スマホが主体の行動を減らしていきましょう。
3. まとめ
感情のコントロールができなくなったり、物忘れが増えたりする「脳疲労」。
スマホの使いすぎが主な原因の「脳疲労」には、スマホから離れる時間を意識的に作る「デジタルデトックス」がおすすめです。
デジタルデトックスは「スマホに1日触らない」と、思い切って取り組むのもよいでしょう。
それがむずかしい場合は、日常で以下のようなポイントを意識するだけでも、デジタルデトックスにつながります。
- スマホの使用時間がわかる機能を使う
- ながらスマホをやめる
- スマホに“使われない”よう意識する
便利なスマホとほどよい距離感を保って、脳疲労を予防・改善していきましょう!
【参考】
原因はスマートフォンの使い過ぎ!?「脳過労」を防ぐデジタルデトックス術 | 特集テーマ | サワイ健康推進課【スマホ脳過労とは】記憶力低下や無気力など悪影響が – NHK クローズアップ現代 全記録