「暑い季節になると、なんだか常にだるい……」
この悩み、実は夏に起こりやすい室内と屋外の気温差が原因かもしれません。
気温差で起こる体の不調は、「寒暖差疲労」という症状のひとつ。加えて、特に女性は寒暖差疲労になりやすい傾向があるのです。
この記事では、寒暖差疲労の原因や女性に起こりやすい理由、おすすめの寒暖差疲労の対策を紹介します。
カギを握るのは「自律神経」です。本格的な夏が来る前に、早めの対策で元気な体をキープしましょう!
目次
1. 夏に起こりやすい「寒暖差疲労」とは
夏に起こりやすい「寒暖差疲労」とは、急激な気温の変化で自律神経が乱れ、不調が現れることをいいます。
具体的な症状は、以下のとおりです。
- 頭痛、腰痛
- めまい、睡眠不足
- 食欲減退、便通の悪化
- からだの冷え
このほかに、不安やイライラ、気分の落ち込みなど、精神的な症状があらわれる場合もあります。
1-1. なぜ気温差で自律神経が乱れるの?
自律神経が乱れてしまう理由は、気温差で二つの神経からなる自律神経のスイッチが頻繁に切り替わり、負担がかかってしまうから。
例えるならば、自動車でアクセルとブレーキを頻繁に切り替えているようなイメージです。
アクセルとブレーキを頻繁に踏みかえると、車に負担がかかりますよね。
同じように、急激な自律神経の切り替えは自律神経そのものだけでなく、臓器に負担がかかるので、さまざまな不調が起こるのです。
2. 「寒暖差疲労」は女性に起こりやすい
気温差が原因の寒暖差疲労は、女性に起こりやすいといわれています。理由は主に二つです。
ひとつめの理由は、女性は男性よりも筋肉量が少なく、体温を調節する力が弱いから。
体温を調節する指令は自律神経から出されているため、急に気温が変化すると、自律神経に負担がかかって寒暖差疲労が起こりやすくなります。
ふたつめの理由は、女性特有のホルモンバランスです。
女性は生理や更年期があり、男性よりもホルモンバランスが乱れやすいもの。
ホルモンバランスの乱れは、自律神経が乱れる原因のひとつになるといわれています。
女性が寒暖差疲労を予防・改善するためには、自律神経をできるだけよいバランスに保つことが大切なのです。
3. 自律神経が整う3つの習慣で寒暖差疲労を防ぐ!
自律神経の乱れが原因の「寒暖差疲労」。
しかし、現代はストレスや生活リズムなど、さまざまな要因から自律神経が乱れやすい環境にあります。
そこでポイントになるのは、自律神経のバランスを整える生活習慣です。
特に次の3つの習慣を意識しましょう。
- 湯船につかる
- 散歩やストレッチ
- 冷たいものを控える
ひとつずつ、詳しくお伝えします。
3-1. 湯船につかる
夏は暑くて、入浴をついシャワーで済ませがちではありませんか?
しかし、夏こそお湯にゆっくりつかることが大切です。
具体的には、38〜40度くらいのお湯に15分ほどつかると、自律神経が整いやすくなります。
また、夏はエアコンや冷たい食べ物で体が冷えたり、汗をかいてあせもができたり、何かとトラブルを抱えがち。
重炭酸系入浴剤は体の芯から温まり、効果的に冷えや肌トラブル対策ができますよ。
3-2. ウォーキングやストレッチをする
ウォーキングやストレッチ、ヨガなどゆっくりと呼吸をしながらおこなえる有酸素運動は、自律神経のバランスを整えやすくしてくれます。
なぜなら、運動で起こる血管の収縮と拡張が自律神経のリズムにメリハリをつけ、理想的なリズムに近づけてくれるからです。
このときに大切なのは、息が上がるような強度で運動をしないこと。
日常生活で歩く時間を増やしたり、体を動かして家事をしたりするだけでも、自律神経のバランス改善には効果を期待できます。
3-3. 冷たいものを控える
じっとりと暑い夏、つい手が伸びてしまうのが冷たい飲み物や食べ物。
しかし冷房が効いた部屋で外側から冷やしつつ、冷たい食べ物で内側からも冷やすと、体が冷えすぎて血流が悪くなってしまいます。
血流の悪化は自律神経のバランスが乱れる原因のひとつです。
食欲がないからと、素麺やアイスクリームなど冷たい食べ物の食べ過ぎには要注意。
1日に食べる量を決めておき、食べるときは温かいものとセットにして、胃腸が冷えすぎないように工夫しましょう。
4. まとめ
夏の疲労感や不調は、室内と屋外の気温差で起こる「寒暖差疲労」が原因です。
具体的には、気温差によって自律神経のバランスが乱されることで、内臓に負担がかかり不調があらわれます。
自律神経のバランスを整えるためには、湯船に浸かったり散歩したりするなど、生活習慣のちょっとした工夫がポイント。
日頃のケアで自律神経を整えて、暑さに負けない体で夏を楽しみましょう!
【参考】
“自律神経”の重要な働きとは? ストレスや加齢との関係も解説|くすりと健康の情報局
その疲れ、「寒暖差疲労」かも?~ 症状別の対策で、”寒暖リズム”の新習慣を ~ | ニュースリリース | 小林製薬株式会社