毎日の生活のなかで浴びている紫外線。肌や髪にダメージを与えることは知られていますが、目にもダメージを与えていることはご存じですか?ふと鏡を見たら、目が真っ赤でびっくりした…なんて経験もあるかもしれません。
実は紫外線による慢性充血が引き金となって、病気を引き起こすことがあるのです。その病気の特徴や治療法、対処法について紹介します。
目にゴロゴロとした違和感を感じる、目が疲れやすい、日差しがまぶしく感じる、などの特徴が当てはまる人は特に必見です。
充血・赤目は病気の初期症状
「鏡を見たら目が充血していてびっくりした」というような場合の赤目は、紫外線が白目部分の結膜に作用し炎症を起こしている状態で、数日で回復することがほとんどです。
ただ、紫外線を浴び続けていると慢性充血となり治らないことも。さらに「翼状片」など、目の病気の初期症状として、充血が起こっている可能性もあるため注意が必要です。
紫外線に注意!翼状片発症とは
「翼状片」は白目(結膜)が黒目(角膜)に三角状態で侵入してくる病気です。進行してくると異物感や目の疲れ、異物感、視力低下などを引き起こします。
それら以上に大きな特徴としては、見た目の印象を大きく変えてしまうことです。なかには「希望を失い自殺を考えた」という患者さんもいるほど。目は顔のなかでも印象を大きく左右するパーツですから、そう考えてしまうのも無理はないのかもしれません。
翼状片の主な原因は「体質」だと考えられています。ですが「紫外線」は初期症状の慢性充血のきっかけとなるため注意が必要です。
紫外線には水晶体や網膜まで届くA波(UV-A)、角膜や結膜にダメージを与えるB波(UV-B)という有害光線が含まれており、これらが原因で様々な目の病気を進行させるといわれています。
翼状片の対策・治療法
翼状片そのものは悪性の組織ではなく、正しい治療を受ければ完治する病気です。まずは早めに眼科医の検診を受けましょう。見た目の変化が激しいため、不安になってしまう人も多いようですが「もう治らないのでは…」と落ち込む必要はありません。
翼状片は結膜の異常増殖であるため、放射線を当てたり抗がん剤を塗布するなど、細胞の増殖を抑制するなどの治療法があります。それらの方法は、正常な細胞まで抑制してしまう可能性があるため、手術で結膜を移植する治療法(遊離自己結膜弁移植術)なども行われています。
再発しやすい?きちんと目を守ろう!
手術をしても翼状片は根が残りやすく、再発しやすいという特徴があります。再発率はほぼ100%という医師も。ですから引き金となる目の充血を防ぐために、紫外線から目を守ることが最大のポイントです。
《サングラス選びのポイント》
- 可視光線透過率70%異常・色が薄い透過レンズ
- 紫外線カット率99%異常
- フレームと顔に隙間がなくフィットするもの
毎日のちょっとした工夫が目を守ることに繋がります。将来のためにも目を大切にするように心がけていきましょう♪
【参考】『若々』2022年5月号