紫外線は7月から8月にかけての真夏に増えると思われがちですが、実は5月頃から一気に増加します。そして肌の日焼け止めだけでは不十分だとご存じでしょうか。肌を守るためにも目の日焼け対策が必要不可欠。今回は目の日焼け対策が必要な理由と対策について解説します。
紫外線とは
紫外線は波長の違いによって3つの種類に分けられます。
●UV-A
UV-Aを浴びると皮膚細胞がダメージを受けないようにメラニンを増やし、そのメラニンの影響でゆっくりと黒くなり、シワやたるみを引き起こします。
●UV-B
UV-Bをたくさん浴びると、すぐに肌は炎症を起こし赤くなります。肌でメラニンが作られ、シミや色素沈着の原因に。
●UV-C
成層圏及びそれよりも上空のオゾン層で吸収され、地表には到達しません。
目から紫外線が入るとどうなる?日焼け対策の盲点!
過去の研究では、マウスの耳だけに紫外線を当てるとマウスは耳だけ日焼けしましたが、マウスの目に紫外線を当てると全身が日焼けをしたそう。
紫外線が目に入ると、目の表面にある角膜がダメージを受け、角膜が受けたダメージがストレスとなることで、体が防御反応としてメラニンを作ります。日焼けをした時に肌が黒くなる原因物質メラニンは、ストレスを受けることでも作られてしまうのです。
実際にストレスとメラニン量の関連性を調べた研究では、抑うつスコア(落ち込んだり沈んだりする気持ち)が高い人ほどメラニンの量が多く、精神的なストレスは肌が黒くなる原因のひとつである可能性が示されています。
日焼けだけじゃない!目を紫外線から守るべき理由
紫外線が目に入ることで起こる悪影響は、日焼けだけではありません。紫外線は、目の病気やトラブルの原因にもなります。
例えば、角膜に障害が起こる表層角膜炎や翼状片、黄斑変性、長期的に紫外線を浴び続けることで白内障のリスクも。白内障や黄斑変性はすぐに症状が出ないので、注意が必要です。
目の正しい紫外線対策
サングラスはUVカット率が高く、顔との隙間がないものを選びましょう。また、レンズの色が濃すぎると瞳孔が開きかえって目にたくさんの光が入るので、レンズの色は薄めがおすすめ。 帽子や日傘をサングラスと併用し、上からの紫外線も防ぎましょう。帽子をかぶるだけで、目に入る紫外線の量を約20%カットできます。紫外線は上空からだけでなく地面に当たって下から照り返すので、日傘の内側は黒や紺色などの濃い色が良いでしょう。
【参考】メノコト365