ときには立っていられないほど、つらい痛みに襲われる「片頭痛」。
長年悩む方も多い片頭痛の原因は、実は「生活習慣」にあるかもしれません。
小さなことを意識するだけで、片頭痛が緩和される可能性は十分にありますよ。
ぜひ参考にしてみてください。
片頭痛が起こる仕組み
吐き気や嘔吐、聴覚過敏などをともなう片頭痛は、以下のような仕組みで起こります。
セロトニンという脳内物質が増減
↓
脳の血管が異常に拡がる
↓
血管が血管周りにある「三叉神経」を刺激
↓
脳の異常な興奮状態と痛みを引き起こす
しかし上記に限らず環境や体の状態など、片頭痛はさまざまな要因によって引き起こされる病気です。
では、片頭痛の要因を減らし、改善していくための生活習慣とは?
片頭痛を消すための生活習慣4選
1.ヨガやウォーキングで血行を促進(ただし発作中はNG!)
神経や筋肉が緊張している状態も、片頭痛を起こすひとつの原因です。ヨガやウォーキングなどゆっくりとした運動をおこなうと、神経や筋肉の緊張がほぐれるため、片頭痛を起こりにくくしてくれます。
ただし片頭痛の予兆や、実際に片頭痛が起きているときの運動はNG。
血流がよくなると痛みが増してしまうので注意してください。
またテニスやゴルフなど「動くものを目で追うスポーツ」は、視神経を刺激して片頭痛が起こりやすくなることも。
目を使うスポーツをするときは、長時間のプレイは避け、適度に休憩を挟みましょう。
2.食事でマグネシウムとビタミンB2を摂る
片頭痛が起こる原因は、「脳の血管が拡張すること」と「脳が異常な興奮状態になること」です。
マグネシウムには脳の血管を安定させる作用、ビタミンB2には神経細胞の異常な興奮を抑える効果があるといわれています。
それぞれの栄養素が豊富に含まれている食材は、以下のとおりです。
- マグネシウム……米、みそ、わかめ、まぐろ、黒豆、のり
- ビタミンB2……レバー、大豆、卵、うなぎ、乳製品、牡蠣
いずれも和食の定番食材に多く含まれていますね。
洋食中心の食生活だった方は、ぜひ和食のメニューを積極的に取り入れてみてください。
3.パソコンやスマホの光を緩和させる
スマートフォンやパソコンのディスプレイからは、紫外線に近い可視光線である「ブルーライト」が発せられています。
ブルーライトは眼球から視神経を通り、脳の後方にある「後頭葉」を刺激して脳を興奮状態にさせるため、片頭痛を悪化させる可能性があるんです。
片頭痛を起こしやすい方は、ブルーライトを軽減するフィルムやメガネなどを使い、できるだけブルーライトを浴びないようにしましょう。
4.片頭痛に蛍光灯はNG
蛍光灯の光は目に見えない速さで振動し、点滅しています。
この点滅(フリッカー現象)が、頭痛を悪化させる場合があるんです。
片頭痛持ちの方は間接照明を使うなどして、蛍光灯の光を直接見ないように工夫しましょう。
自宅の場合は、できるだけ照明を蛍光灯から白熱灯やLED照明に取り替えるのがおすすめです。
痛くて辛い片頭痛は、生活習慣を少し変えるだけで改善できる可能性があります。
- 目を使いすぎないこと
- 神経や筋肉の緊張状態をほぐすこと(ただし発作中はNG)
- マグネシウムとビタミンB2を意識して摂ること
生活の中で意識して、片頭痛に悩まされる回数を減らしてくださいね。
【参考】
『若々』2021年9月号
<ディスカッション>
ときには立っていられないほど、つらい痛みに襲われる「片頭痛」。
長年悩む方も多い片頭痛の原因は、実は「生活習慣」にあるかもしれません。
小さなことを意識するだけで、片頭痛が緩和される可能性は十分にありますよ。