なんだかいつも疲れている…その原因は脳かも?!

2021-11-27

「疲れ」と聞くと、身体的なダメージという印象が強いかもしれません。

でも、実は私たちが感じている疲労は「脳の疲労」が原因らしいのです。

今回は、疲労の正体と対策についてお話します。

疲労の正体は「脳疲労」

これまで一般的に「筋肉に乳酸が蓄積されること」が疲れの原因だと知られていたのですが、近年「乳酸は筋肉を修復する物質」だということがわかりました。つまり、疲れの原因は乳酸ではなかったのです。

この20年ほどの間に様々な研究がおこなわれ、私達が感じている疲れの正体は「脳疲労」が原因だとわかってきました。

そして、「脳疲労」に大きく関わっているのが自律神経です。

*自律神経*

・交感神経:活動しているとき、緊張しているときに働く

・副交感神経:休息や睡眠、リラックスしているときに働く

自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」の2種類があり、常にバランスを取りながら体内環境をコントロールしています。例えば、暑いときには汗をかいて体温を下げたり、寒いときには血管を収縮して熱を逃さないようにしたり、といった具合です。

疲労を感じるのは自律神経を守るため

激しい運動や、デスクワークなど活動すればするほど、「活性酸素」が発生し、自らの神経細胞をサビつかせてしまいます。この「神経細胞のサビ」が「脳疲労」の原因です。

自律神経細胞が疲弊すると、そのサインが脳に送られて「身体が疲れた」と認識します。「身体の疲れ」と認識させることで、自律神経にそれ以上負担がかからないように守っています。これが、私たちが感じる疲れの正体です。

急激な環境の変化やストレス過多の現代社会は、自律神経に負担がかかりやすい環境です。常に自律神経が働き続けると、過度な負担でオーバーワーク気味になり、「脳疲労」が蓄積し慢性的な疲れを感じます。

更にストレス発散と思ってしている行動にも、脳疲労を蓄積させる可能性が…

*脳疲労を蓄積する行動*

・会社帰りのジムでのトレーニング

・週末に1泊2日で遠方へ温泉旅行

・夜遅くまでのゲーム

など、楽しいはずの行動が逆に疲れの原因に…

「脳疲労」をため込まないためには、自律神経に負担をかけないこと

仕事終わりには、カフェでゆったりと過ごしたり、バスタイムを楽しんだり、眠りにそなえてリラックスできる時間を意識みてはいかがでしょうか。

【参考】『若々』2021年7月号脳特集