湿気

作者:谷口 知愛

ザアザア

今⽇は朝からひどく⾬が降っています。

「ふんふ〜ん♪」

そんな中、ブルブルくんはお気に⼊りの傘を⼿に⾬の森をお散歩中です。

ご機嫌に森を歩いていると、茂みの奥から誰かの困った声が聞こえてきました。

「う〜ん、う〜ん…どうしよ〜」

気になったブルブルくんは茂みの⽅へ向かいます。

するとそこには⼤きな⽊のうろでモサモサ動く綿のようなの⽑⽟が!

「わわ!でっかい⽑⽟!!誰や?どうしたんや?」

とんでもない量の⽑⽟に覆われて、相⼿のお顔が⾒えなかったブルブルくんが訪ねます。

「ぼくだよ〜!たすけて〜」

なんと⽑⽟の主は紫々丸くんではありませんか!

「この⾬で⾃慢の⽑がいつもよりもっとモサモサしちゃって⼤変なんだ〜!」

「湿気にやられたんか…よっしゃ、今助けたるで!」そう⾔って気合いを⼊れるブルブルくん

「そいや!アントシアニンパワ〜!!」

キラキラと光が紫々丸くんを包み込んで、あっという間にいつもの紫々丸くんに…

「うわ〜〜〜!?」

と思っていたら何やら様⼦がおかしいみたい。

アントシアニンパワーのキラキラが収まって出てきた紫々丸くんの姿は

いつものフワモコではなく、サラサラロングストレートの紫々丸くんが!!

「なにこれ〜〜〜!!」

「わわ!ごめーん!」

アントシアニンパワーもうっかりしちゃうことがあるんだね。

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