ブルブルくんは、つまらなさそうに家の窓からぼんやり外を眺めています。なぜなら、今日の天気は雨だから。
「雨…。つまらんな」
雨が降ると、森の中で散歩や遊びができないので、ブルブルくんは雨があまり好きではありません。
「退屈やな」
そう思っていると、コンコンとブルブルくんの家の扉を叩く音がします。扉を開けると、そこには紫々丸くんが。
「happy!ブルブルくん」
「紫々丸くん!?こんな雨の中どうしたん?」
「森の中を散歩していたら、家の中でつまらなさそうな顔をしたブルブルくんを発見したから。一緒に雨の中を散歩してみない?」
「えっ?こんな雨の中を散歩して何が楽しいんや?」
「ブルブルくん、それは勝手な思い込みだよ。案外楽しいよ!」そう言って、無理やり外へと連れ出されたブルブルくん。
森の中は大雨。
ブルブルくんと紫々丸くんは、雨の中を歩く。
「紫々丸くん。ごめん、やっぱり楽しくないんやけど」
「ブルブルくん、辺りを見渡してごらん」
ブルブルくんは見渡すと、雨の中の森には幻想的な景色が広がる。
「すごいな!晴れの日だと見れへん景色や」
「そうでしょう!耳も澄ませてごらん」
森の静けさの中にポツポツ、シトシト、サー、色々な雨音が聞こえてくる。
「なんか、楽しくなってきたわ」
ブルブルくんは楽しさのあまり、踊り出す。すると、次第に雨があがってきた。
「ブルブルくん、もっとhappy になれる景色を見せてあげる」紫々丸くんに案内されるままついていく。
「うわぁ!!」
ブルブルくんの目の前に広がったのはとても大きくて綺麗な虹。
感動したブルブルくんはそれ以来、雨の日が大好きになり、雨の日は必ず外へ出て行くようになったらしい。
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