紫々丸くんの秘密基地

作者:池邨 麻衣

「よ~し!みんなで今日は大掃除をしよう!」

ブルブルくんの一言で森の大掃除が始まった。

「ブルブルくん、ここって何かしら?」

アイアイちゃんが大きな木の根が穴になっているところを見つけた。

「なんやろ?中入って確かめてみよ!」

ブルブルくんはそういうと穴の中に入っていく。

「なんや、いろんなものが置いてあるな!」

そこには色んなガラクタが集められていた。

「あ、これ探してたやつ!」

アイアイちゃんが無くしてたと思っていたブローチもそこにはあった。

「いったい誰がこんなところに隠してたんだろう?」

「他にも何があるか掃除しながら探してみよう!」

そう言いながら、ブルブルくんとアイアイちゃんは掃除を始めた。

「あれ?キミたち何してるの?」

掃除をしていると、紫々丸くんがやってきた。

「紫々丸くん!見て!」

「この穴に誰かがこんなにガラクタを集めてたの!」

アイアイちゃんが怒りながら言う。

「え?これはガラクタじゃないよ?全部、ボクの宝ものだよ!」

紫々丸くんが不思議そうに言う。

「これ紫々丸くんが全部集めたの!?」

「そうだよ!森の中で見つけた宝ものをこの秘密基地に隠してたんだ!」

紫々丸くんがえっへんと誇らしげに言う。

「「紫々丸くん!」」

ブルブルくんとアイアイちゃんは声を揃えて怒る。

「紫々丸くんは今後、秘密基地作るの禁止ね!」

「一緒に掃除してここをキレイにするで!」

2人に怒られながら、紫々丸くんもしょんぼりしながら掃除をする。

この大掃除と一緒に紫々丸くんの秘密基地も跡形もなくきれいに無くなってしまったんだって。

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