初夢

作者:藤井 恭介

ペッタン!ペッタン!

カタグリくんが餅つきをしています。力いっぱい、ペッタン!ペッタン!

その隣では、紫々丸くんがテンポよく、ササっとお餅をひっくり返していきます。

餅つきを初めて目にするブルブルくんとアイアイちゃんは興味深々。

「すごいね〜紫々丸くん!」

「熱いお餅を高速でひっくり返して素敵だわ〜」

カタグリくんも褒めてもらいたくて、少しムッとしながらどんどんと餅つきのスピードを速めていきます。

「あ!あぶなーい」

紫々丸くんの手を打ち付けてしまいそうなスピードで餅つきを続けるカタグリくんをストップさせようと、ブルブルくんが止めに入ります。

ペッタン!!☆

しかし、カタグリくんは周りを見ずに餅つきを続けたため、ブルブルくんが杵の下敷きに!!

「きゃあー!」

悲鳴をあげるアイアイちゃん。

「こら!カタグリくん!だめじゃないか!」怒りを露わにする紫々丸くん。

ペッタン!ペッタン!

「わははのは」

カタグリくんはお構いなしに餅つきを続けます。

「もう、カタグリくんのバカバカ〜」

涙を流して怒り、カタグリくんの頭をポカポカ叩くアイアイちゃん。

お餅はうすい紫色になり、お餅と同化してしまったブルブルくんは臼の中で目を回しています。

ーーモヤモヤモヤ〜ーー

「はっ夢か!」

冷や汗と共に目覚めるブルブルくん。実は年末にみんなで行った餅つきの夢を見ていたのでした。

「あけましておめでとう〜!」

正月の衣装に身を包んだ紫々丸くんとアイアイちゃんがやってきます。

そこへ、お皿の上に乗りきらんばかりのたくさんのお餅を持ったカタグリくんもやって来て、みんなで美味しいお餅を食べましたとさ。

良い一年になりますように!

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