夏のロックフェスティバル

作者:藤井 恭介

ここは北欧の森、湖のほとりにあるロックフェス会場。

たくさんの森の仲間が集まっています。

もちろんお目当ては「ブルブルくんバンド」

ドラムはカタグリくん

ドンドンドンシャーンドン!!

体格に合っているけど、ちょっと楽器の扱いが乱暴かな。

ベースは紫々丸くん

ベベベンベンベンベーン♪

バンドの要として正確にリズムを刻みます。

ギターはブルブルくん

キュイーンキュイーン♪♪

お調子者で目立ちたがりなのでピッタリですね。

ボーカルはアイアイちゃん

「みんな〜今日は楽しんでね〜」透き通った声は、まさに歌姫。

次から次へと奏でられる抜群のセットリストに皆ノリノリです。

ラストの曲はもちろん「光の扉」!イントロが始まるとオーディエンスの盛り上がりは最高潮に!

おや!?大変だ!

ぎゅうぎゅう詰めの前列にいるお客さんは暑さと酸素不足で目が渦を巻いてフラフラ状態になっています。

その様子にいち早く気付いた紫々丸くん!

ベースのリズムを少し緩やかに変えて、アイアイちゃんとブルブルくんへ目配せをします。

「アント♪シアニン♪パワーを信じて〜♪」

アイアイちゃんが歌詞を変えてブルブルくんへ合図を送ると

「ア・ン・ト・シアニン・パワー!」

ブルブルくんから吹き出すのはもちろんキラキラと輝くアントシアニン! 今日はギターのメロディに乗って観客へ降り注いでいくではありませんか!

パワーを受け取ったみんなは、さっきまでの疲れが嘘のように、目がキラキラして元気いっぱいに。

やったね!

と、ステージ上の 3 人は目を合わせてニッコリ。

「アンコール!アンコール!アンコール!」

鳴り止まないアンコールに応え続けた結果。

夕方までブルブルくんバンドのフェスは続いて、こっちがヘトヘトになっちゃった。観客のみんなは帰る時も目がキラッキラで元気いっぱい。すごいなアントシアニン。

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