ブルブルくんがある日、森の中を歩いているとどこからか声が聞こえてきました。
「なんか声が聞こえるな」
ブルブルくんは耳をすまします。
「…ワンワン!ワンワン」
「この声は!」
ブルブルくんが辺りを見回してみると、犬が走ってきました。
「やっぱりアントンか!モイ!」
ブルブルくんはアントンに挨拶をしますが、アントンは何かを伝えるかのように必死にブルブルくんの周りを走ります。
「アントン、どうしたんや?」
そう声をかけると、アントンはついてこいと言わんばかりにある方向へと走っていきます。
「ちょっと待って!どこ行くんや?」
気になったブルブルくんは、アントンを追いかけました。 追いかけた先には、ビルベリーが一面に広がっていました。
「うわあ!森の中にこんな場所があったんやな!きれいや~」感動していると、アントンがしきりに鳴いています。
その場所に行くと、なんとそこには、元気のないビルベリーがあります。
「これは!?よし、ボクの出番やな」
ブルブルくんはお得意のダンスと歌でそのビルベリーを元気づけます。
「ブルブルブルブルアイアイ~♪」
しかし、なぜかそのビルベリーは元気になりません。
「あれ?おかしいな…?ボクだけの力では無理なんか!よし、アントン。アイアイちゃんを呼んできてくれへんか?」
「ワンワン!」
アントンはアイアイちゃんに助けを呼びに走り出しました。
ちょうどその頃、アイアイちゃんは仲良しのレスベラちゃんとティータイムを楽しんでいました。
「やっぱりスイーツを食べると幸せな気持ちになるよね」
「ニャー♪」
「ワンワン!!」
アントンくんはようやく、アイアイちゃんの元へ辿り着きました。
「あなたは…アントンくん?そんな息を切らしてどうしたの?」
「ワンワン!ワンワン!」
「何かあったのね!どこに行けばいいの?」
アントンを先頭に、アイアイちゃんとレスベラちゃんも走って、ブルブルくんの元へと急ぎます。
「ブルブルくん!!」
「あぁ、アイアイちゃん!来てくれてほんまありがとう」
ブルブルくんは、アイアイちゃんたちが到着するまで頑張って歌とダンスをしていましたが、ビルベリーはなかなか元気になってくれません。
「ブルブルくん、私たちも踊るわ」
「私たち…?」
「レスベラちゃんもね、実はダンスが得意なのよ」
「ニャー!」
そう言って、ブルブルくん・アイアイちゃん・レスベラちゃんは力を合わせて、歌を歌い、ダンスをしました。
すると、今まで元気のなかったビルベリーがどんどんと元気になっていきます。
「やったー!!!」
ブルブルくんたちは、どこか誇らしく一面に広がるビルベリーを眺めていました。
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